20代で1000万?野村證券の年収を「元社員」が紹介【大公開】

2021/09/27 10:00

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野村證券と聞くと、どのようなイメージを持つでしょうか。まず「営業が厳しい、ノルマがキツい」といった「モーレツ営業」を思い浮かべることでしょう。また「年収が高い」というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。 それでは、野村證券の年収はどれくらいなのでしょうか。 筆者は野村證券に総合職として新卒入社し、2012年4月

野村證券と聞くと、どのようなイメージを持つでしょうか。まず「営業が厳しい、ノルマがキツい」といった「モーレツ営業」を思い浮かべることでしょう。また「年収が高い」というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。

それでは、野村證券の年収はどれくらいなのでしょうか。

筆者は野村證券に総合職として新卒入社し、2012年4月から2016年2月までの4年間(正確には3年11ヵ月)在籍しました。その実体験も踏まえて紹介していきましょう。

野村ホールディングスと野村證券は違う会社

まず気をつけたいことは、経済誌などの平均年収ランキングに載る「野村」は「野村ホールディングス」であることが多く、「野村證券」ではありません。

野村證券は野村ホールディングス <8604> の100%子会社です。野村證券の平均年収は、野村ホールディングスより低いはずですので、混同しないように注意が必要です。

新卒1年目から4年目までの年収を大公開

それでは、筆者の4年間の年収を大公開します(千円を四捨五入)。源泉徴収票ベースですので、1年間の定義は1月から12月であること、1年目は9ヵ月分であることに注意して下さい。

【23歳】1年目(2012年4月〜2012年12月)221万円
【24歳】2年目(2013年1月〜2013年12月)427万円
【25歳】3年目(2014年1月〜2014年12月)514万円
【26歳】4年目(2015年1月〜2015年12月)713万円

思っていたほどは高くないかもしれません。当時の野村證券は、入社1〜3年目の3年間は初級職と呼ばれ、見習い期間と見なし、給与が抑えられていました(とはいえ3年目で500万円を超えていますが)。

4〜6年目の3年間は業務職と呼ばれ、簡単に言えば「独り立ちした社員」と見なされます。7年目になり、一定の成績を残している社員は指導職と呼ばれ、高い営業成績と若手指導の両方を求められる立場になります。なお、指導職でないと部下を持てないわけではありません。

当時は、初級職から業務職に、業務職から指導職にランクアップするときに、大きく給与が上昇するシステムになっていました。したがって、筆者は3年目から4年目にかけて約200万円増加しています。

20代のうちに年収1,000万円に届く?

それでは仮に、筆者が野村證券を退職せずに、そのまま在籍していたら、どのような年収推移になっていたのでしょうか。タラレバの話であることを前提に推測してみます。

【27歳】5年目800万円?
【28歳】6年目850万円?
【29歳】7年目1,000万円?
【30歳】8年目1,050万円?

首尾よく7年目から指導職になれた場合は、大体このような上昇カーブになったはずです。私が4年目のときに、9年目の先輩の源泉徴収票を見せてもらったことがありますが、そこには1,200万円と書かれていました。

先輩や同僚とよく年収の話をしましたが、「男性総合職であれば、20代のうちに1,000万円に届く」ことがコンセンサスになっていました。

「働き方改革」が叫ばれる今日との相違点

野村證券の年収を考えるうえで重要なことは、「年収に占めるボーナスの割合が大きいこと」と「ボーナスは自社の業績と強い連動性があること」です。私が在籍した4年間は、まさにアベノミクス全盛期で業績も好調であったため、上記数字には若干の「イロ」が付いている可能性は否めません。

また、私が在籍しているときは今ほど「働き方改革」が叫ばれておらず、朝6時台に出社し、夜20時まで営業電話を架け続けていました。今日の野村證券の業務スタイルを熟知しているわけではありませんが、私のときに比べて、残業代は少なくなっていることが予想されます。

「1年目の年収600万円」という採用枠も

ここまで、野村證券の年収はどれくらいか元社員(筆者)が実体験を踏まえて紹介してきました。インベストメントバンキングなどのホールセール部門の新卒採用では、私の時代から「1年目の年収600万円」という採用枠がありました。しかし、通常の総合職は、若手のうちはそこまで高給ではありません。

野村證券の社員が(社会一般に比べて)高給取りになるのは20代後半からです。20代のうちに1,000万円に届くのであれば、日本のほとんどの企業よりも年収が高いはずです。本稿は筆者の体験をもとにしているため、現在の給与水準と異なる可能性がありますが、ひとつの参考にして下さい。

文・菅野陽平(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

(2021年8月10日公開記事)

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