「YKK」は衣類のファスナーをはじめ、スナップ、ボタンなど、英語でいう”fasten“(留める、つなぐもの)を意味する「ファスニング商品」の大手メーカーです。窓やサッシ、シャッター、ドア、エクステリア事業でも知られる「YKK」ですが、社名のアルファベットはいったい何の略なのでしょうか。
「吉田工業株式会社」が由来
「YKK」は、“Yoshida Kogyo Kabushikikaisya”(吉田工業株式会社)の略です。
もともとはファスナーの加工・販売を行う「サンエス商会」として創業しました。「YKK」の由来は、創業者の吉田忠雄氏の名前が関係しています。
1934年に創業したサンエス商会は東京大空襲によって工場が全焼。地元富山に戻った吉田氏が鉄工所を買収し、社名を「吉田工業株式会社」に変更して再スタートを切りましました。
その英文社名の頭文字をとって、自社のファスナーの商標名としたのが、「YKK」という呼び名の始まりです。その後、ファスナーのロゴマークに使用された商標は多くの人の目に触れ、「YKK」という呼び名が定着しました。同社は、1994年に社名を「YKK株式会社」に変更しています。
窓・エクステリアの「YKK AP」も
「YKK」は「ファスニング事業」に加えて、「YKK AP」で知られる住宅・ビル用商品を取り扱う「AP事業」を手掛けています。
APとは、“Architectural Products”の頭文字をとったもので、「建築部材を提供する会社」という意味を表しています。
「YKK AP」は「YKK」のグループ企業として1957年に設立されました。人と建築、人と住まいのあり方を原点から見つめ、建築が担う文化的・社会的な役割を深く理解し、豊かな暮らしの実現に必要な、価値ある建築用工業品“Architectural Products”を提供する会社でありたいという考えのもとに付けられた名前だということです。
文/編集・dメニューマネー編集部
(2021年8月21日公開記事)
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