企業の55.0%が副業を認めている中、実際に副業をしている人はどれほどいるのだろうか?パーソル総合研究所が2018年以来、2回目となるこの調査で分かったのは、意外な結果だった。
副業月収の中央値は4.1万円
同社が聞いたのは企業の経営層・人事1,500人、20〜59歳の正社員3万4,824人、現在副業をしている1,703人。その結果、実際に副業をしている正社員の割合は9.3%だった。
2018年の調査では10.9%だったため、割合はほぼ変化しておらず、「副業ブーム」が騒がれているわりには、決して多いともいえなさそうだ。
現在副業をしている人の副業月収の中央値は、4.1万円だった。
年収が「高い」ほど、年齢が「若い」ほど副業をする傾向
この調査で見えた、副業をしている人の傾向は2つで、「年収が高いほど」「若い人ほど」副業しているということだ。
まず「年収が高いほど副業をする」という点。具体的には年収が1,500万円を超えたラインから副業をしている人の割合が急激に高まっている。
年収が高ければ生活が安定しており副業をする人は少なそう、という意見もありそうだが、高年収であれば高いスキルを持っている可能性があり、そのスキルを副業にも活用していると考えられる。
次に、「若い世代ほど」という点は男女共通だ。
実際に、20代の78.6%が副業に賛成していることが、スタッフサービス・ホールディングスの調査で分かっている(20〜60代の男女1,100人を対象)。この割合は30〜60代と比較すると高く、こうした若年層の副業への前向きな考え方も、若い世代ほど副業をするという傾向と関連があるだろう。
ただ、実際に副業をしている人の割合は低い結果となった。副業に求められるスキルへの心理的ハードルを感じたり、本業との両立で過労働になったりと、副業をする際の課題がこの結果に起因しているかもしれない。
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
(2021年8月21日公開記事)
【関連記事】
・トヨタ、ソニーほか有名企業の年収、給与・ボーナス5選
・初心者向け!ネット証券オススメランキング(外部サイト)
・[「水道代」節約のNG行為5選(https://money.smt.docomo.ne.jp/column-detail/113375.html)
・株主優待をタダ取りする裏ワザとは?(外部サイト)
・銀行員が見た「FIRE」を達成した3つのタイプ