上場企業の平均年間給与ランキング、トップ10には大商社や不動産業が並んだ。3位の伊藤忠商事、2位の三菱商事を抑えて首位に立ったのは果たしてどの企業だろうか?
首位は1,708万円の……
調査は東京商工リサーチが行なったもので、期間は2020年度(2020年4月期〜2021年3月期)。平均年収1,708万円で見事首位に立ったのは、不動産業のヒューリックだった。
平均年収ランキングのトップ10は次のとおりだ。
順位 | 会社名 | 業種 | 平均年収 |
---|---|---|---|
1 | ヒューリック <3003> | 不動産業 | 1,708万1,000円 |
2 | 三菱商事 <8058> | 卸売業 | 1,678万3,000円 |
3 | 伊藤忠商事 <8001> | 卸売業 | 1,627万8,000円 |
4 | 三井物産 <8031> | 卸売業 | 1,482万5,000円 |
5 | 住友商事 <8053> | 卸売業 | 1,356万3,000円 |
6 | レーザーテック <6920> | 電気機器 | 1,310万8,000円 |
7 | 三井不動産 <8801> | 不動産業 | 1,273万7,000円 |
8 | 三菱地所 <8802> | 不動産業 | 1,267万5,000円 |
9 | 日本M&Aセンター <2127> | サービス業 | 1,243万4,000円 |
10 | 野村総合研究所 <4307> | 情報・通信業 | 1,225万1,000円 |
4大商社は前年もトップ10にランクインしており、総合商社の強さがうかがえる。6位以降は三井不動産や三菱地所など、CMなどで一度は目にしたことがあるような有名企業がランクインした。
なお平均年収が1,000万円以上だったのは上場企業2,459社のうち39社だった。
ヒューリックやレーザーテックはどんな会社?
この平均年収ランキングのなかのヒューリックやレーザーテックといった企業は、聞き馴染みがない人もいるかもしれない。
ヒューリックは、不動産資産に関わる事業を中核事業とする企業だ。東京23区を中心とした駅至近に、オフィスビルや商業施設、銀行店舗ビルなどを数多く保有している。
レーザーテックは半導体関連装置メーカーだ。スマートフォンやパソコンをはじめ、身近な電子機器に使われている半導体デバイスの欠陥検出に不可欠な検査装置を主力製品としている。
なお、上場企業全体の2020年度における平均年収は603万2,000円で、前年度より10万8,000円減ったことも発表された。上場企業の平均給与が前年度より減少するのは2012年度以降初めてのことで、コロナ禍での業績悪化や残業の減少などが原因とされる。
様々な業界が苦境に立たされるなか、今回トップ10入りを果たした企業は、コロナの影響を受けない、もしくはコロナによる損失を補って経営体力を保持する事業を有しており、それが社員にも還元されているのかもしれない。
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
(2021年8月22日公開記事)
【関連記事】
・トヨタ、ソニーほか有名企業の年収、給与・ボーナス5選
・初心者向け!ネット証券オススメランキング(外部サイト)
・「水道代」節約のNG行為5選
・株主優待をタダ取りする裏ワザとは?(外部サイト)
・銀行員が見た「FIRE」を達成した3つのタイプ