日本のLINEの月間利用者数は8,600万人。つまり国民の約7割がLINEを活用しているということになる。そんなメッセージアプリ最大手のLINEだが、従業員の年収は高いのか低いのか。同じくITベンチャーから成長したメルカリ <4385> などと比べてみよう。
1年で平均年収が約54万円もアップ
以下がLINE株式会社の過去3年間の平均年収の推移だ。従業員数とともに紹介する。
ちなみに2019年までの数字しか紹介できないのは、2020年12月にLINEが上場廃止し、平均年収が記載されている有価証券報告書が公表されなくなったからだ。その点はご了承いただきたい。
LINEの過去3年間の平均年収の推移 | ||
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年平均年収 | 従業員数 | |
2019年 | 7,708,760円 | 2,457人 |
2018年 | 7,163,223円 | 1,903人 |
2017年 | 7,157,360円 | 1,460人 |
直近の判明分である2019年の平均年収は770万8,760円だ。従業員数が増えているにも関わらず、前年から平均年収が約54万円も増えていることから、LINEが事業拡大に成功していることを如実に感じさせる結果だ。
ちなみにLINEの売上高は、2013年12月期は約395億円だったが、2019年12月期は約2,274億円まで伸びている。
LINEの売上高の推移 | |
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年度(12月期) | 売上高 |
2019年 | 2,274億8,500万円 |
2018年 | 2,071億8,200万円 |
2017年 | 1,671億4,700万円 |
2016年 | 1,407億400万円 |
2015年 | 1,204億600万円 |
2014年 | 863億6,600万円 |
2013年 | 395億8,600万円 |
DeNAやメルカリよりも平均年収は低いが……
では2019年の平均年収である770万円という数字は、ほかのITベンチャーから成長した企業と比べて、高いのか、低いのか。メルカリとGREE、ミクシィ<2121>、DeNA< 2432 >と比較してみよう。以下が直近で公開されている4社の平均年収だ。
IT企業各社の平均年収 | ||
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企業名 | 平均年収 | 従業員数 |
DeNA | 8,218,000円 | 1,251人 |
メルカリ | 8,206,000円 | 1,090人 |
GREE | 7,586,000円 | 718人 |
ミクシィ | 7,358,000円 | 974人 |
この4社とLINEの平均年収を比べてみると、DeNAやメルカリよりも低く、グリーやミクシィよりは高い、といった具合だ。とはいえ、そこまで大きな差はなく、LINEの給与が大上昇基調にあることを考えると、DeNAやメルカリの水準に届く日も近そうだ。
いずれLINEの平均年収は1,000万円に届く?
LINEの従業員数は2021年4月末時点で約2,800人に上っており、2019年時点から約350人増えている。事業拡大に向け、さらに人員を強化していると予想される。
公共サービスの予約や自治体によるワクチン情報の発信にも活用されているLINE。活用シーンが増え、より国内シェアも高まっていけば、LINEの平均年収が1,000万円に届く日もやってくるかもしれない。
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
(2021年8月23日公開記事)
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