コロナ禍でも好調な「焼肉」、儲かっている企業はどこ?【投資のヒント】

2021/08/24 06:00

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新型コロナウイルスは人々の行動様式を大きく変えた。居酒屋業態など都心店のダメージが大きい一方、郊外主体の焼き肉、回転寿司業態は比較的健闘している。外食企業は業態変更などビジネスモデルの見直しを進めている。特に今注目されているのが「ひとり焼肉」だ。 焼肉には多くのプレイヤーが参入し激戦へ コロナ禍でも焼肉業態の落ち込みが

新型コロナウイルスは人々の行動様式を大きく変えた。居酒屋業態など都心店のダメージが大きい一方、郊外主体の焼き肉、回転寿司業態は比較的健闘している。外食企業は業態変更などビジネスモデルの見直しを進めている。特に今注目されているのが「ひとり焼肉」だ。

焼肉には多くのプレイヤーが参入し激戦へ

コロナ禍でも焼肉業態の落ち込みが少ない理由の一つとして考えられるのは、ファミリー層に人気で郊外店が多く、無煙ロースターなど換気機能が充実していることだろう。

テーブルオーダーバイキング「焼肉きんぐ」を運営する物語コーポレーション <3097> はコロナ禍でも積極出店を続けており、業績も過去最高を更新する見込みだ。株価も7月には過去最高値を更新している。

また、居酒屋「和民」を運営するワタミ<7522>は、居酒屋から焼肉形態への転換を進めており、焼肉形態の「焼肉の和民」「かみむら牧場」が好調だ。回転寿司市場での大手チェーンの寡占化が進む一方、焼肉市場はまだシェア拡大の余地が大きいとの見方が強いため競争が激化している。

ひとり焼肉では、ダイニングイノベーション(未上場)運営する「焼肉ライク」が先行している。焼肉ライクは18年に新橋で1号店を開店した。焼肉ライクは焼肉界のファストフードを掲げ、1人1台の無煙ロースターで臭いが付きづらい仕様で、カウンター席も目の前の席と間仕切りがあり一人で訪れやすい雰囲気になっている。個食とコロナ禍による密回避の流れに乗り、国内店舗は63店舗(21年7月11日時点)まで拡大した。

焼き肉ブームの勝者は?投資格言に学ぶ

米国のゴールドラッシュ時に儲かったのは、一攫千金で金を掘り当てようとした人達ではなく、その人達に道具などを売った企業だったという投資格言「金を掘るよりも、つるはしを売る方が手堅い」を紹介しよう。

例えば採掘するつるはしや作業着としてのジーンズ、アクセスとしての鉄道、採掘場周辺の飲食店や宿泊施設が儲かった。米カリスマファンドマネジャーだったピーター・リンチが、株式投資はトレンドを追いかけるのではなく、自分の気づきと調査を信じるべきだという例えとして引用した言葉だ。

焼き肉ブームで儲かる企業は?

焼肉店、特にひとり焼肉が増加すれば、「無煙ロースター」の数が急拡大するだろう。競争に勝つ焼肉店を探すより、無煙ロースターを提供する企業への投資もひとつの選択肢だ。上場企業では、シンポ <5903> が無煙ロースターの専業企業で市場シェアは国内で6割程度とトップ企業である。

身近で儲かるビジネスを支える企業に注目するのはどうだろうか?

投資では、身近で儲かるビジネスを支える企業を見ていくと、まだ注目されていない企業と出会えることがある。投資は連想ゲームとも言われる。ブームの裏で人知れず需要が伸びそうな企業を見つけ出すのも株式投資の醍醐味だ。

注)当記事は特定銘柄および株式投資全般の推奨や株価動向の上昇または下落を示唆するものではありません。投資の最終決定はご自身の判断でお願いいたします。

文/編集・dメニューマネー編集部
画像・norinori303 / stock.adobe.com(画像はイメージです)

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