1935年創業の大手電子機器メーカー「TDK」。カセットテープやフロッピーディスクなどの記録メディアから始まり、現在は自動車やスマートフォンをはじめ、ハードディスク用の磁気ヘッドなど、幅広いジャンルの電子部品を開発している企業です。「TDK」とはいったい何の略なのでしょうか。
電子素材を発明した博士の大学名が由来
「TDK」とは、創業時の社名である「東京電気化学工業株式会社」、“Tokyo Denki Kagaku”の頭文字を取った略称です。
「東京電気化学工業」という社名は、「TDK」の根幹事業でもある「フェライト」を発明した、東京工業大学電気化学科の二人の博士が在籍した大学名にちなんで名付けられたものです。1983年に「TDK株式会社」に変更し、今に至ります。
フェライトとは、酸化鉄を主成分にコバルトやニッケルなどを混合焼結した磁性体(電子素材)のこと。磁力が強く、電気を通しにくい特徴があり、小型モーターやヘッドフォン、テレビ、パソコン、電子レンジなどさまざまな用途に使われています。
カセットテープ、家電や携帯電話の薄型チップ開発も
「TDK」の名を世にとどろかせたのが、カセットテープの開発です。
「TDK」が国産第1号のカセットテープを開発したことで、外出先でも音楽を楽しめるようになり、人々の音楽ライフが一変しました。さらに同社は、このカセットテープ技術を応用して、高性能なビデオテープの量産にも成功しています。
もともとはフェライトを用いた部品を扱う電子部品メーカーとして知られていた「TDK」ですが、現在はこのフェライトが携帯電話の小型化や軽量化、家電の軽薄短小化に欠かせない小型・薄型のチップ開発にも役立っています。
文/編集・dメニューマネー編集部
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