【連載】日経平均ってなんだろう? 1分解説
日本では日経平均株価が代表的な株価指数ですが、これを構成する225社の時価総額(株価×発行済株式数)は合計で約430兆円であり、東証1部全体では約710兆円になります。大きな額ですが、海外の株式市場はどうなのでしょうか。
日経平均……225銘柄で1部の時価総額の半分以上を占める
まず東証1部について整理しますと、上場企業数は2192社(21年5月末現在)です。
東証1部全体 2192社で710兆円
日経平均構成銘柄 225社で430兆円
つまり10分の1程度の企業で時価総額の過半を占めていることになります。
米国……時価総額4700兆円とケタ違いの市場
世界の株式市場の中でもケタ違いなのが米国です。時価総額は約4700兆円、世界全体の株式規模の5割超を米国企業が占めています。そのため、米国市場の動き次第で世界の株式市場が大きく影響を受けたりします。日本の株式市場でも投資家は必ず前日の米国市場の結果に注意を払います。
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代表的な米国の株価指数は、「NYダウ」(ダウ工業株30種平均)、「ナスダック総合指数」、「S&P500種指数」などです。
ちなみに、NYダウは主要30銘柄で構成される、米国の日経平均的な位置づけです。ナスダックはナスダック市場に上場する全銘柄で構成されており、ハイテク株の動向を読み取る上で重視されます。S&P500は米国で時価総額の大きい主要500社で構成されている株価指数です。
その他の注目は英国、ドイツ、香港、上海あたり
その他、関心の高い市場では英国のFTSE100指数があり、ロンドン証券取引所に上場されている時価総額が大きい100社を対象としています。
また、ドイツではフランクフルト証券取引所の上場銘柄の30銘柄で構成されているDAX指数。香港の香港証券取引所の主要な33銘柄を対象としたハンセン指数。中国を代表する株価指数である上海総合指数あたりが投資家の注目度の高い指数です。
主要な株価指数の20年を比べると……
ここまでに紹介した日経平均、NYダウ、DAX(ドイツ)、FTSE(英国)、ハンセン(香港)、上海の指数の動きを比較してみましょう。
図がこれらの指数の20年間の動きを示したチャートです。2001年7月を100としています。

2005年頃から大きく伸びているのが上海とハンセンであり、これが「BRICs(ブリックス)相場」です。2008年にすべての指数が下落したところは皆さんもご存知のリーマンショックです。下落の勢いからその恐ろしさが伝わってきます。
一方で、それ以降のNYダウの強さがはっきりと分かります。また、相対的にFTSEの弱さが目立ちますが、これはEU離脱問題による影響が表れています。
マネーは好調な経済状況の国・地域に向かう
株式は世界経済の大きな流れの中で日々取引されるものです。そのため、経済が好調な国・経済圏にマネーが向かいます。
過去にはインターネットが普及し始めた時には米国では「ドットコム相場」が起こり、中国などの新興国の経済成長が強まった時には「BRICs相場」が起こりました。BRICsは、ブラジル、ロシア、インド、中国のことです。
ここ数年でも「FANG相場」が起こりました。これはフェイスブック、アマゾン・ドット・コム、ネットフリックス、グーグル(アルファベット)といった大型テック銘柄がけん引した相場です。
文・村瀬智一(RAKAN RICERCAアナリスト)
編集・濱田 優(dメニューマネー編集長
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