日本最大のコンビニチェーン、セブン-イレブンを倒すべく、ファミリーマートとローソンが斬新な取り組みを打ち出している。
24時間営業の「マチの本屋さん」に──ローソン
ローソンの青い看板に「酒」「タバコ」「野菜」「くだもの」「銀行ATM」といった文字が並んでいるのを、誰しも見たことがあるはずだ。しかし、これからはこうした文字表記に新たなラインアップが加わる。それが「マチの本屋さん」だ。
ローソンはこのほど、新ブランドとして「LAWSONマチの本屋さん」を立ち上げ、6月3日に第1号店として書店併設型の「ローソン狭山南入曽店」をリニューアルオープンした。これまでも地域の書店とコラボした書店併設型店舗はあったが、ローソンの単独での運営は初だ。
弁当や飲み物の2倍以上の本や雑誌が並ぶ
ローソンによれば、本や雑誌のタイトル数は9,000。ちなみに弁当や飲料などの品目数は3,500で、その約2.5倍の種類の本や雑誌が店内に並ぶというわけだ。「書店併設型コンビニ」というより、もはや「コンビニ併設型書店」と言ってもいいかもしれない。
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セブン-イレブンも雑誌の取り置きサービスや取り寄せサービスを行っているが、今回のローソンの取り組みのように、書店を併設しているブランドは展開していない。
ちなみにローソン狭山南入曽店は当然24時間営業。特に地方都市では24時間営業の書店はそう多くはないことから、今後、全国展開する上でセブン-イレブンとの差別化に結びついていくかもしれない。
ファミマ店内でテレワーク?──ファミリーマート
対するファミリーマートは、店内へのコワーキングスペースの設置に取り組んでいる。
設置するのは、赤坂プリンスホテル跡地の再開発で建てられた東京ガーデンテラス紀尾井町(東京都・千代田区)や、JR東京駅に隣接するサピアタワーといったオフィスビルで展開する「ファミマ!!」ブランドの店舗。
たしかに「コワーキングスペースにあって欲しいものは何か?」を考えると、コンビニとの相性の良さがよく分かる。いつでもすぐ食べ物や飲み物を買える、早朝でも深夜でもスペースを利用できることだろう。コンビニとコワーキングスペースが併設されれば、これらが満たされるはずだ。
また、3月末にはサピアタワーの店舗を無人決済店舗にしている。スタートアップ企業と協業し、カメラや重量センサーを駆使して客が手に取った商品を認識する仕組みを導入した。支払いは電子マネーなどで済ませるスタイルだ。
もし第1号店が成功すれば、私たちの身の回りで展開されているファミリーマートも、いずれは無人決済店舗になるかも……。
新たな取り組みが受け入れられていくか注目
ローソン、そしてファミリーマートの新たな取り組みは、どれも興味を引くものだ。ただし、利用者の反応が予想より良くなければ、途中で取り組みが頓挫する可能性も当然考えられる。両社の取り組みが今後どれだけ利用客から受け入れられていくか、注目していきたいところだ。
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
画像・ローソン
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