【連載・ポイ活有段者への道 第5回】「電子マネー」を使いこなす
キャッシュレス・ポイント還元事業やマイナポイントなどの後押しを受けて、近年普及率が上がっているキャッシュレス決済。キャッシュレス決済と言うとクレジットカードの利用率が高いですが、実は電子マネーも同じくらい人気です。その使いこなしをご紹介します。
基礎知識1 電子マネーとは?
電子マネーとは、「電子データのやりとりで決済を行う非接触の決済サービス」のこと。現金をデジタル化しているので、決済がすべてオンラインで完結するのが特徴です。クレジットカードのように、決済時にサインや暗証番号が不要のため、スピーディーに決済ができるという使い勝手の良さも電子マネーの利点です。
基礎知識2 電子マネーの種類 3つの支払い方式
一口に電子マネーと言っても、さまざまな種類があります。SuicaやPASMOなどの「交通系」は、電車やバスの乗車時や特定の店舗での支払いまで対応しています。WAONやnanacoなどの「流通系」は、スーパーやコンビニなどの店舗で利用できるタイプです。またiDやQUICPayなどの「ポストペイ」は、「おサイフケータイ」対応のスマホや専用アプリで支払う方法です。
これらの大きな違いは、どのような支払い形態に対応しているかというところにあります。大きく分けて3種類があります。
(1) 現金や金融機関の預貯金口座などからチャージする「前払い(プリペイド)」
(2) 金融機関の預貯金口座からの「即時払い(デビット)」
(3) 同じく金融機関の預貯金口座からの「後払い(クレジット)」
交通系と流通系は「前払い」
電子マネーのうち、交通系と流通系は、基本的に前払いです。つまり事前にチャージするので、お金を使いすぎる心配がありません。そのため、いくら使ったか管理するのが苦手という人にはオススメです。
一方、ポストペイの場合は、前払い・即時払い・後払いのいずれの支払い形態にも対応しています。選択肢が広くなるという点では非常に便利ですが、後払いなどにした場合は、使いすぎてしまう可能性があるため、注意が必要です。
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基礎知識3 代表的な電子マネー4選
Suica──カードよりモバイルが高還元率
Suicaは、交通系の電子マネーで基本的には前払いで支払います。ただし、クレジットカードとの連携でオートチャージすることも可能です。電車やバスなどの交通機関の支払いに使えるほか、自動販売機や特定の店舗でも利用できます。また、JREポイントとSuicaを連携させると。交通機関の利用でも還元されます。カードタイプのSuicaでの還元率は0.5%ですが、モバイルSuicaの場合2%になるためお得です。
nanaco──クレカからチャージするとお得
流通系のnanaoはセブン-イレブンやイトーヨーカドーなどのセブン&アイグループの店舗で使えるプリペイド型の電子マネーです。基本還元率は0.5%ですが、セブンカードプラスでチャージすると0.5%プラスとなるので二重取りできます。また、毎月8・18・28日にイトーヨーカドーの支払いをnanacoで行うと5%オフになるのもメリットです。
WAON──5や10がつく日がお得
流通系のWAONは、イオン系の店舗で利用できるプリペイド型の電子マネー。nanacoと同様に基本還元率は0.5%ですが、毎月5・15・25日のお客様わくわくデーで使うと2倍の1%に。さらに毎月10日の「ありが10デー」では還元率が5倍になります。
iD──前払い、後払い、即時払いが選べる
iDはクレジットカードによる決済を、電子マネーのようにスマホで行えるようにするNTTドコモの決済サービス。クレジットカードと紐付けて、月々のカード利用額に合算して引き落とされます。また支払い方法は、後払い以外にも、前払いや即時払いも選択できます。ただし、iDは独自のポイント制度がないため、ひも付けたクレカのポイントを狙う形となります。
電子マネーは利用内容に応じて、何枚持っていても会費も無料なので便利です。ぜひ自分にあった電子マネーを見つけて活用してみてください。
文・酒井富士子(経済ジャーナリスト)
編集・濱田 優(dメニューマネー編集長)
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