JAL <9201> やANA <9202> といえば、日本を代表する航空会社だが、飛行機代は高い。一方、庶民の味方と言えるのが「格安航空」(LCC)。日本で良く知られたLCCと言えばピーチやジェットスターだが、飛行機代が安い分、CAの給料も安い?
フルサービスキャリアと格安航空で平均年収を比較
社員や元社員によるクチコミ情報サイト「オープンワーク」では、各航空会社の客室乗務員の平均年収が算出されている。企業が公式公表している平均年収額ではないが、多くの社員や元社員のクチコミから算出された金額なので、ある程度の信ぴょう性のあるデータではないだろうか。
この記事ではオープンワークのデータを使い、フルサービスキャリアのJALとANAと、格安航空のピーチ・アビエーションとジェットスター・ジャパンを比較してみたい。以下が比較結果だ。
航空会社の給与の比較 | ||
---|---|---|
企業名 | 平均年収 | 年収幅 |
JAL | 463万円 | 280万〜660万円 |
ANA | 468万円 | 287万〜800万円 |
ピーチ・アビエーション | 289万円 | 250万〜360万円 |
ジェットスター・ジャパン | 528万円 | 460万〜650万円 |
なぜ格安航空なのにジェットスターの給与は高いのか?
結果として、JALとANAの平均年収は460万円台で、格安航空のピーチ・アビエーションは289万円と4社の中で最も低くなっている。一方、同じ格安航空であるジェットスター・ジャパンは平均年収528万円で、JALとANAを上回っている。
この結果から分かるのは、格安航空だからといって一概に年収が低いとは言えないということだ。
しかしなぜ、ジェットスター・ジャパンの客室乗務員の平均年収はJALやANAより高いのか。
オープンワークのクチコミによると、オーストラリアに本社を置くジェットスター・ジャパンでは給与がオーストラリア基準になっている。オーストラリアの最低賃金は2021年9月時点で20.33豪ドルで、日本円にすると1,648円だ。一方で日本の最低賃金は最も低い県で820円。2倍の差がある。
こうした差が、ジェットスター・ジャパンの客室乗務員の給与が高い要因となっているようだ。つまり格安航空と言っても、採用している給与基準によってはフルサービスキャリアの平均年収を上回るケースが出てくるわけだ。
知られざるCAの懐事情
知られざるCAの懐事情。いかがだっただろうか。格安航空のCAはすべてが薄給というわけではないことが分かったが、クチコミを比較してみると、福利厚生の面ではフルサービスキャリアに軍配が上がるようだ。
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
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(2021年9月12日公開記事)