9月から手取りが減るのはどんな人?給料が増えても減るって本当?

2021/09/12 10:00

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9月か10月以降、手取りが減るかもしれない人がいます。もちろん、すべての人が対象ではありませんし、「給料が減らされた人」でもありません。それでは一体どんな人が「減るかもしれない」のでしょうか。なぜ、9月以降なのでしょうか。 4月に昇給しても社会保険料が上がるのは9月から 実は、手取りが減るかもしれないのは「今年の4月か

9月か10月以降、手取りが減るかもしれない人がいます。もちろん、すべての人が対象ではありませんし、「給料が減らされた人」でもありません。それでは一体どんな人が「減るかもしれない」のでしょうか。なぜ、9月以降なのでしょうか。

4月に昇給しても社会保険料が上がるのは9月から

実は、手取りが減るかもしれないのは「今年の4月から給料が増えた人」です。なぜなのでしょうか。

9月や10月から手取りが減る理由は、給料から引かれる社会保険料が上がるからです。社会保険料は給料に応じて金額が決まり、給料が上がれば社会保険料も上がりますが、実は給料と社会保険料では上がる時期にズレがあります。

社会保険料の仕組みは、4-6月の給料をもとに、9月から8月までの額が決まります。

たとえば2021年7月や8月の給料から天引きされた社会保険料は、2020年4-6月の給料をもとに算出されます。

一方で2021年9月以降の社会保険料は、2021年4-6月の給料をもとに算出されます。4月から給料が上がった人は、9月以降の社会保険料が8月までより上がり、手取りが減ることがあるのです。

給与の増額分以上に保険料が上がる場合がある

たとえば2020年度の給与が22.9万円で、2021年4月から1,000円上がって23万円になった場合、厚生年金保険料は従来の2万130円から2万1,960円に1,830円上がります。給与の増額分以上に保険料が上がるのは、保険料計算の仕組みに理由があります。

厚生年金保険料は給与額に保険料率9.15%をかけて計算しますが、実際の給与額に保険料率をかけるわけではありません。給与額をいくつかの区分に分けて計算する仕組みです。

たとえば月収21万円以上23万円未満の人が支払う保険料は2万130円(22万円に9.15%をかける)です。23万円以上25万円未満の人の保険料は2万1,960円です(24万円に9.15%かける)です。給与が22.9万円から23万円に上がると、区分が変わって保険料が上がってしまうのです。

9月給与にかかる社会保険料が翌月に引かれる場合は10月から、当月に引かれる場合は9月から、手取りが減ります。給与振込日に口座を確認して以前より金額が減っていた場合は、8月までの給与明細と9月や10月の給与明細を見比べてみましょう。

4月の昇給が反映されて、健康保険料や厚生年金保険料が上がっていれば、今後は原則来年8月までその額の社会保険料が給与から引かれます。

文/編集・dメニューマネー編集部
画像・hanack / stock.adobe.com

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