地下アイドルからメジャーデビューを果たす──。険しい道のりではあるが、夢を追いかけて挑戦を続けている女性は決して少なくない。ただし、地下アイドルだけでは収入が足りず、アルバイトを掛け持ちしているケースも。実際、地下アイドルの年収はどのくらいなのか。
平均月収は10万円ほど、平均年収は120万円ほど
地下アイドルの収入に関する公式な調査データはないが、ネット上の情報などから推測すると、平均月収は10万円ほど、平均年収で言えば120万円ほどのケースが多いようだ。日本人の平均年収は国税庁の2019年調査で436万円なので、3分の1以下ということになる。
もちろん、地下アイドルと一言でいっても収入はピンキリで、月収3万円の地下アイドルもいれば、人気が高まると月収100万円を超えることもあるようだ。しかし平均月収が10万円ほどの職業だと、多くの人はアルバイトなどほかの収入源をつくらざるを得ない。
フリーの地下アイドルの収入源は?
ちなみに地下アイドルは、フリーか事務所所属かに分かれる。まずフリーの場合は、売上から諸経費を差し引いた金額が、手元に残る収入だ。ここでいう売上とは、ライブチケットや握手券の販売、チェキの撮影、物販などによるものだ。
ライブチケットは1,000〜3,000円ほどが相場で、ファンとのチェキの撮影は1回500〜1,000円程度、握手券は1枚1,000〜2,000円程度。物販は販売する商品によってさまざまだが、一例を挙げれば、ペンライトだと1,000円程度、法被だと2,500円程度、といった具合だ。
フリーの地下アイドルの売上の例 | |
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収入源 | 相場 |
ライブチケット | 1,000〜3,000円程度 |
チェキの撮影 | 500〜1,000円程度 |
握手券 | 1,000〜2,000円程度 |
物販 | 商品によって異なる |
フリーの場合、ある程度売上が大きくないと、ライブをしても赤字となってしまうことがある。経費としてライブ会場の賃料などがかかるからだ。
事務所所属の地下アイドルの給与体系
一方で、事務所所属の地下アイドルはどうか。事務所所属の場合、給与は「歩合制」もしくは「月給制+歩合制」のケースが多い。
歩合分の収入は、ライブチケットの売上やチェキの撮影回数などによって変わってくる。ちなみにチェキの撮影の場合、売上の50%が地下アイドルの取り分となる事務所が多いようだ。つまりチェキの撮影が1,000円の場合、500円が歩合分となる。
YouTuberとして活躍する地下アイドルも
地下アイドルの収入は、日本人の平均から比べるとかなり低い。ただし、有名アイドルであっても、新人のころは月収10万円程度もしくはそれ以下だったケースは少なくなく、いまも昔も懐事情がきつい状況は大きくは変わっていない。
そしていまはコロナ禍もあり、ライブの開催すらままならない状況となっており、地下アイドルの収入だけで生活するのがより難しい状況となっている。
ただし最近では、YouTuberとして活躍する地下アイドルも増えつつあり、YouTuberとしての収入が地下アイドルの収入を大きく上回っているケースもあるようだ。地下アイドルの収入源も時代とともに変わりつつあるということだろう。
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
画像・GF days / stock.adobe.com(画像はイメージです)
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