漫画家の収入を大きく左右するのが、印税の金額だ。販売しているコミックが売れれば売れるほど、印税の金額も大きくなる。累計発行部数が4億部を超えている「ワンピース」の場合、とてつもない額になりそうな気が……。各マンガの発行部数から、印税収入を予想してみた。
予想印税収入ランキングTOP10
印税の計算の仕方を最初に説明しておく。印税は出版社によって異なるが、一般的には8〜12%程度だ。10%で設定されている場合は、500円のコミックが1冊売れると漫画家には50円が入ってくる。
印税を10%と仮定して、マンガの歴代発行部数から印税収入を予想してみよう(一部作品名は略称)。
予想印税収入ランキングTOP10 | ||||
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順位 | 作品名 | 価格 | 発行部数 | 予想印税収入 |
1位 | ワンピース | 440円 | 4億9,000万部 | 215億6,000万円 |
2位 | ゴルゴ13 | 630円 | 3億部 | 189億円 |
3位 | ドラゴンボール | 440円 | 2億6,000万部 | 114億4,000万円 |
4位 | ナルト | 440円 | 2億5,000万部 | 110億円 |
5位 | 名探偵コナン | 454円 | 2億3,000万部 | 104億4,200万円 |
6位 | こち亀 | 500円 | 1億5,650万部 | 78億2,500万円 |
7位 | 美味しんぼ | 619円 | 1億3,500万部 | 83億5,650万円 |
8位 | 鬼滅の刃 | 440円 | 1億5,000万部 | 66億円 |
9位 | ブリーチ | 460円 | 1億2,000万部 | 55億2,000万円 |
10位 | スラムダンク | 390円 | 1億2,029万部 | 46億9,131万円 |
首位はワンピース、予想印税収入は215億6,000万円
結果として、累計発行部数が4億9,000万部で単独トップの「ワンピース」が、予想印税収入が215億6,000万円で首位となった。2位が「ゴルゴ13」で189億円、3位が「ドラゴンボール」で114億4,000万円となっている。
ただし、同じマンガでも単行本サイズや文庫本サイズで発行されているし、電子版もある。そうした場合は1冊あたりの価格がそれぞれ異なるため、このランキングで算出した予想金額はあくまで参考程度だと考えていてほしい。
しかしいずれにしても、超売れっ子漫画家の印税は100億円を超えているということだ。
収入面ではかなり夢があるが……
ちなみに漫画家の収入は印税だけではなく「原稿料」もある。さらに言えば、マンガの関連グッズが販売されると、利益の一部が「ロイヤルティ」(著作使用料)として漫画家に支払われる。アニメ化やゲーム化で入ってくる収入もある。
これら全ての収入には税金がかかるため、印税だけを考えても実際の累計手取り収入はランキングで示した予想金額よりは少なくなるが、だとしても超売れっ子漫画家が超高給取りであることは変わらない。
ただし、収入面ではかなり夢がある職業ではあるものの、漫画家を目指したとしても超売れっ子漫画家になれる人はほんのごく一握り、という現実もあることも忘れないでおきたい。
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
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(2021年9月19日公開記事)