「M-1グランプリ」と「キングオブコント」が今年も開催されます。実は出場する芸人の多くが「お笑い養成所」と呼ばれるスクールを卒業していますが、内情は意外と知られていません。学費やカリキュラムはどうなっているのでしょうか。
M-1王者の半数、キングオブコント王者はほぼ全員が卒業
「M-1グランプリ」「キングオブコント」の歴代優勝者の経歴を見ると、多くが養成所を卒業していることがわかります。M-1は半数、キングオブコントはほとんど全員が卒業生です。
もっとも多いのはやはりよく知られた吉本興業の「NSC」(吉本総合芸能学院、New Star Creation)で、その他ワタナベ、人力舎などの出身者が数組といったところ。
最近では霜降り明星や千鳥など、養成所を経ていない人気芸人も多いものの、プロの指導を受けられる、卒業後に事務所所属となりオーディションやネタ見せのチャンスが増えるといったメリットのある養成所は依然として人気があり、毎年多くの若者が入学しているようです。
なおこれらは養成所という位置付けではありますが、吉本は「吉本総合芸能学院」、ワタナベは「コメディスクール」、人力舎も「スクールJCA」などと名付けられており、各社が「学校」「学ぶ場」という機能を持たせていることは明らかです。
主要な養成所の学費は?
それぞれの養成所の学費やカリキュラムはどんな内容になっているのでしょうか。主要な事務所のものを見てましょう。
事務所 | 吉本興業(NSC) | ワタナベ | 人力舎 | 松竹 |
---|---|---|---|---|
1年の学費 | 500,000円 | 670,000円 | 600,000円 | 350,000円 |
通学期間 | 1年 | |||
主な卒業生 | ダウンタウン、ナインティナイン | あばれる君、ハライチ | 東京03、 アンタッチャブル | よゐこ、安田大サーカス |
基本的にはどの養成所も通学期間を1年間としており、実技中心のカリキュラムを短期間で修了するのが特徴です。
学費は年間で平均50万円ほどで、一般的な専門学校の初年度の学費が100万円〜200万円であることを考えると、かなり安価と言えます。
一方で、養成所を卒業してお笑い芸人として生活できるようになる生徒は一握りで、大半は途中で辞めてしまったり、全く別の職業に就くことを考えると、この費用をどう考えるかは難しいところ。
ハイリスク・ハイリターンのお笑いの世界、こうして数字を通して見るとその実情が浮かび上がってきます。
文/編集・dメニューマネー編集部
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(2021年9月22日公開記事)