旅先や引っ越し先で、ガソリン代の違いに驚いた経験がある人は多いでしょう。全国的にガソリン代が高騰している今、リッター160円を超える県がある一方で、リッター140円を切る県もあります。これから住む場所を決めるなら、ガソリン代の違いや格差が生まれる理由を知っておくといいかもしれません。
主要都市のガソリン代は?
まず、東京都・大阪府・愛知県のレギュラーのガソリン代を見てみましょう。
東京 | 150.11円 |
---|---|
大阪 | 154.06円 |
愛知 | 147.74円 |
大阪府と愛知県では、リッター約6円差があります。なお、全国平均は151.3円なので、東京都も平均より安いと分かります。
ガソリン代が高い県トップ3
続いて、レギュラーのガソリン代が高い県を見ていきましょう。
香川県 | 163.33円 |
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山梨県 | 161.20円 |
長崎県 | 161.00円 |
リッター160円を超えているのは、香川県・山梨県・長崎県の3県です。その他、長野県や大分県、石川県もガソリン代が高い傾向があります。
次は安い県トップ3を見てみましょう。
ガソリン代が安い県ベスト3
レギュラーのガソリン代が安い県は次の通りです。
秋田県 | 139.00円 |
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岩手県 | 144.50円 |
宮崎県 | 145.00円 |
リッター140円を切るのは秋田県だけです。リッター150円を切る県は、新潟県や千葉県、和歌山県など、他にも13県あります。
なぜ都道府県でガソリン代格差が生まれるのか?
レギュラーのガソリン代が最も高い香川県と最も安い秋田県を比べると、リッター24円以上も差が開いています。なぜ都道府県ごとに、ここまでガソリン代に価格差が生まれるのでしょうか?
ガソリン代を決めるのはガソリンスタンドです。同じ都道府県内でも、ガソリンスタンドが変わればガソリン代は変わります。ガソリンスタンドがガソリン代を決める要素として、輸送費があります。
ガソリンは、製油所で原油から精製され、輸送されてガソリンスタンドに届きます。この時、都道府県内に製油所がないと、輸送距離が長くなり、それだけコストがかかります。また、山間部、離島が多いなどの地理的条件が重なると、さらに輸送費が上乗せされます。
輸送費がかかる分、ガソリン代も高くなるのです。その結果、離島が多い長崎県や日本アルプスのある長野県は、ガソリン代が高い傾向があるといわれています。
セルフサービスは節約になる?都市部と過疎地のガソリン代は?
輸送費以外でも、セルフサービスのガソリンスタンドなら、人件費を削減できる分ガソリン代を低く設定できます。
このほか、都市部では競争原理が働き、ガソリン代が下がることもあります。とはいえ、都市部の高い土地代がガソリン代に上乗せされることもあるため、一概に都市部が安いとはいえません。
また、過疎地だと地代は安く抑えられますが、そもそもの利用者が少ないと、ガソリン代を高くして経費をまかなうしかありません。そのため、人通りが少なく競合がいない立地では、ガソリン代が高いこともあります。
車の維持費の1つであるガソリン代を、少しでも安く抑えて家計の負担を減らしたいと考える人は多いでしょう。これから就職先や引っ越し先を決める時は、ガソリン代の地域格差を考慮してみるのもいいかもしれません。
文・木崎 涼(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
(2021年9月26日公開記事)
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