江戸時代には「金貨」や「銀貨」が貨幣として使われ、金貨は小判1枚が「一両」の価値を持った。ではこの一両は、現在の貨幣価値だといくらぐらいなのか。金貨の小判だけにかなり高そうだが、例えば今の時代でiPhoneを買えるぐらいの価値があるのだろうか。
江戸時代、一両でソバ406杯を食べることができた
一両の価値については、「日本銀行金融研究所貨幣博物館」が興味深いデータを示している。江戸時代は一両でソバを約406杯食べることができたという。このデータを基に、一両の価値を計算してみよう。
現在、ソバ1杯の価格は安いチェーン店だと300〜400円ほどだ。仮に350円だとした場合、この金額を406倍すると142,100円ということになる。では江戸時代の一両で現代のiPhoneを買うことはできるだろうか。
一両の価値は約14万円、iPhone 13は買えるか
2021年9月24日発売のiPhone 13シリーズの価格と一両を比べてみると、次の表のようになる。
一両の価値とiPhone 13の価格(容量が128GBの場合) | |
---|---|
一両の価値 | 142,100円 |
iPhone 13 | 98,800円 |
iPhone 13 Pro | 122,800円 |
iPhone 13 Pro Max | 134,800円 |
これは、容量が最も少ない128GBを選択したときの価格で、この場合は金貨の小判1枚、すなわち一両で、どのタイプのiPhone 13も購入することができるということになる。
ただし容量を128GBより大きくした場合は、一両で買えないケースが出てくる。例えば、容量を256GBにした場合、それぞれの価格は以下のようになる。
一両の価値とiPhone 13の価格(容量が256GBの場合) | |
---|---|
一両の価値 | 142,100円 |
iPhone 13 | 110,800円 |
iPhone 13 Pro | 134,800円 |
iPhone 13 Pro Max | 146,800円 |
容量が128GBならどのiPhone 13も買える
結論が出た。容量が128GBならどのiPhone 13も買えるが、容量を256GBにする場合は、iPhone 13 Pro Maxだと一両では購入できない。
江戸時代の一両と言われても、その価値がどれくらいか知っている人はほとんどいない。しかし、このようにiPhoneを買えるかどうかで考えると、すぐイメージがわく。ちょっとした話のネタとして、友達に披露してみては?
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
画像・裕貴 由野 / stock.adobe.com(小判)Apple Webサイト(iPhone)=サイズ比は実際と異なります
(2021年9月26日公開記事)
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