同じ「1円」であっても、明治時代と現代ではその価値は大きく異なる。明治時代の1円で現代のラーメンは何杯食べることができるか、予想がつくだろうか。1杯しか食べられない?100杯以上食べられる?予想してみてほしい。
明治時代の1円の価値は約24,000円
明治時代の1円の価値を知る方法の1つとして、公務員の初任給で比較してみよう。
明治時代中期のお巡りさんの初任給は9円程度と言われている。一方で現代の警察官の初任給は、東京都(警視庁)で採用された高卒人材の場合は21万3,900円となっている。21万3,900円を9円で割ると、明治時代の1円が現代ではいくらぐらいの価値を持つのかが分かる。
21万3,900円を9円で割ると2万3,766円。つまり明治時代の1円の価値は、現代ではざっくり約2万4,000円に相当すると言えるだろう。
ラーメンであれば43杯食べられる
現代においては、2万4,000円でラーメンを何杯食べることができるだろうか。
総務省統計局が2021年8月に実施した「小売物価統計調査」によれば、東京都区部における「中華そば(ラーメン)」の1杯の平均価格は546円となっている。単純計算すると43杯を食べることができるということになる。
ちなみに牛丼の平均価格は404円であるため、単純計算すると59杯食べることができる。
明治時代の1円で食べられる回数の比較 | ||
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品目 | 現代の1人前の価格 | 「明治時代の1円」で食べられる回数 |
中華そば(ラーメン) | 546円 | 43回 |
牛丼 | 404円 | 59回 |
カレーライス | 722円 | 33回 |
ハンバーガー | 179円 | 134回 |
しょうが焼き定食 | 795円 | 30回 |
変わり続ける「1円の価値」
「1円の価値」は時代とともに変わる。ちなみに今の日本は「デフレ」が続いており、物の値段が下がり、1円の価値は上がり続けている。
このままデフレが続けば、明治時代の1円で食べることができるラーメンはもっと多くなることになる。今回の資産はいくつかのデータをもとにしただけで厳密なものとは言えないが、「1円の価値」をあらためて認識する機会にしてもらえれば幸いだ。
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
画像・worst9216, norikko / stock.adobe.com
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