都道府県知事の平均月収ランキングを目にしたことがあるだろうか。都道府県民の平均月収では東京がトップなのに、知事の月収では東京がなんと最下位だ。どうしてこのような逆転現象が起きているのか。
都道府県知事と都道府県民の月収ランキングを比較
以下の表が、都道府県知事の月収ランキングと都道府県民の都道府県別の平均月収ランキングだ。ベスト5(1〜5位)とワースト5(43〜47位)をそれぞれ見てみてほしい。
都道府県知事の月収ランキングは総務省の「給与・定員等の調査結果等」を、都道府県民の平均月収ランキングは厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」を参考にした。
都道府県別の月収ランキング ベスト5> | |||
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順位 | 都道府県知事 | 都道府県民 | |
1位 | 神奈川県 | 東京都 | |
2位 | 埼玉県 | 神奈川県 | |
3位 | 千葉県 | 大阪府 | |
4位 | 広島県 | 愛知県 | |
5位 | 福岡県 | 京都府 |
都道府県別の月収ランキング ワースト5 | |||
---|---|---|---|
順位 | 都道府県知事 | 都道府県民 | |
43位 | 新潟県 | 山形県 | |
44位 | 徳島県 | 宮崎県 | |
45位 | 秋田県 | 秋田県 | |
46位 | 北海道 | 岩手県 | |
47位 | 東京都 | 青森県 |
東京都知事の月収は72万8,000円で最下位
都道府県民の都道府県別ランキングでは東京都が1位だが、都道府県知事のランキングでは東京都は最下位の47位だ。
ちなみに月収が最も高い神奈川県知事は月収が145万円だが、東京都知事は72万8,000円となっており、ほぼ2倍の差となっている。
なぜ東京都知事の月収はこんなに低いのか。その理由は、2016年に知事の報酬を半分にする条例案が議会で可決されたからだ。この条例案を提出したのは小池百合子都知事本人で、「身を切る改革」の一環として自らの報酬を減らした。
年収ではブービー賞だが……
ちなみに月収では東京都知事が47位で最下位だが、年収ではボーナスの金額が含まれていることもあり、東京都知事は46位でブービー賞となっている。しかしワーストではないにしても、全国では最低水準であることには変わりはない。
もちろん報酬を少なくしたことだけでその知事を評価することはできないが、もしあなたがこうしたことを知らなかったのなら、小池都知事のイメージが少し変わったのではないだろうか。
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
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(2021年9月30日公開記事)