億り人続々?「eスポーツ」選手の平均年収は?

2021/12/14 06:45

https://money.smt.docomo.ne.jp/image/Ep1xgCKMRUOM6R86n0TmZA.jpg
市場規模が近年どんどん拡大している「eスポーツ」。賞金額が億超えの大会も珍しくなく、一攫千金を狙っている選手はたくさんいる。しかし実際のところ、選手たちがどのくらい稼いでいるかはあまり知られていない。プロゲーマーたちの収入を分析する。 トップ選手の累計賞金額は? eスポーツ選手がこれまでに稼いだ賞金額を集計している「E

市場規模が近年どんどん拡大している「eスポーツ」。賞金額が億超えの大会も珍しくなく、一攫千金を狙っている選手はたくさんいる。しかし実際のところ、選手たちがどのくらい稼いでいるかはあまり知られていない。プロゲーマーたちの収入を分析する。

トップ選手の累計賞金額は?

eスポーツ選手がこれまでに稼いだ賞金額を集計している「Esports Earnings」によれば、世界トップ10は以下の通りとなっている。

eスポーツ選手の累計賞金額(スポンサー料など含まず)
順位 プレイヤー名 国籍 累計賞金額
1位 Johan Sundstein デンマーク 698万ドル
2位 Jesse Vainikka フィンランド 647万ドル
3位 Anathan Pham オーストラリア 600万ドル
4位 Sébastien Debs フランス 557万ドル
5位 Topias Taavitsainen フィンランド 549万ドル
6位 Kuro Takhasomi ドイツ 521万ドル
7位 Amer Al-Barkawi ヨルダン 481万ドル
8位 Ivan Ivanov ブルガリア 459万ドル
9位 Maroun Merhej レバノン 421万ドル
10位 Lasse Urpalainen フィンランド 378万ドル

1位の選手はデンマーク人で、累計賞金額は698万ドル。日本円にすると約7億8,000万円だ。10位の選手でも378万ドル(約4億2,000万円)にのぼる。

ただし、こんなに累計賞金額が大きいのはトップ選手のみだ。加えて、あくまでこれらの金額は「累計」の賞金額であるため、年収換算するともっと低いはずだ。

平均年収は日本人の平均より低い?

eスポーツ選手やプロゲーマーの年収はピンキリで、まったく稼げていない人は0円、トッププレイヤーの中には数千万円の人もいる。そのため、平均年収を算出するのはやや困難ではある。

一方、最近ではeスポーツの市場拡大に着目した企業が、自社でeスポーツプレイヤーを雇用するケースがあり、その際の年収水準は参考になりそうだ。こうしたケースはまだまだ少ないが、ある企業では年収216万〜360万円で求人を出している。

国税庁の2019年分の「民間給与実態統計調査」によれば、日本人の平均年収は436万円だ。その金額と比較すると、企業に所属するeスポーツ選手の場合、年収は平均よりも低いのが現状なのかもしれない。

ちなみに上記の企業で雇用された場合、業務内容としてはeスポーツ選手として練習に励むことのほか、営業の仕事もする必要があるようだ。

eスポーツ選手の平均年収は上がっていく?

ゲーム総合情報メディア「ファミ通」によれば、日本国内における2020年のeスポーツの市場規模は66億8,000万円で、2024年には180億円超まで拡大する見通しだという。

市場規模が拡大すればするほど大会の賞金額も上がり、企業所属のeスポーツ選手の平均年収も上がっていくかもしれない。もしかすると、上場企業に就職するよりeスポーツ選手になった方が稼げる時代がやってくるかも?

文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部

【関連記事】
全国でガソリンが一番高い県はどこ?
初心者向け!ネット証券オススメランキング(外部サイト)
あの有名メーカーもコロナ倒産……負債額ワースト5
株主優待をタダ取りする裏ワザとは?(外部サイト)
10月から時給と月給、給料が上がる人とは?

(2021年10月13日公開記事)