あらゆる資産運用をFPがリスク別に分類!あなたに合う方法はどれ?

2021/12/15 07:45

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「資産運用に興味があるが、方法が多すぎて、自分にどれが合うのか分からない」という人もいるでしょう。「自分にどれが合うのか」を考える際は、「自分はどれくらいのリスクを許容できるか」を知ることが重要です。 今回は、資産運用の種類を確認しつつ、リスク別に分類し、どんな人に合うか解説していきます。 資産運用の重要ポイント「リス

「資産運用に興味があるが、方法が多すぎて、自分にどれが合うのか分からない」という人もいるでしょう。「自分にどれが合うのか」を考える際は、「自分はどれくらいのリスクを許容できるか」を知ることが重要です。

今回は、資産運用の種類を確認しつつ、リスク別に分類し、どんな人に合うか解説していきます。

資産運用の重要ポイント「リスク」

資産運用を考える場合は、「リスクとリターンは相関関係にある」ということを肝に銘じることが重要です。具体的には、リスクとリターンの関係性は以下の3つに大別することができます。

ローリスク・ローリターン
ミドルリスク・ミドルリターン
ハイリスク・ハイリターン

「ローリスクなのにハイリターンが望める」という投資の勧誘を受けた場合は、基本的には詐欺を疑ったほうが良いでしょう。「できるだけリスクを低くして、できるだけリターンを高くする」ということは運用のプロたちが毎日必死で考えていることですが(そのスキルを測るのに「シャープレシオ」という指標を使います)、そうであってもローリスク・ハイリターンはあり得ないと認識しておくべきです。

主な資産運用をリスク別に分類し、どんな人に合うか解説

ここからは、主な資産運用をリスク別に分類し、どんな人に合うか解説していきます。あくまで一般論の割り振りであり、投資対象の詳細によっては、リスクやリターンが大きく変動します。同じ債券であっても、財務が盤石な企業の債券と、倒産間際の企業の債券では、リスクが大きく異なることは言うまでもないでしょう。

限りなくローリスク・ローリターン

・銀行預金

銀行預金も金融機関のサービスのひとつですので、資産運用の一種と言えます。ただ通常は、資産運用をしたい人にとっての選択肢にはなりえないため、あまり解説する必要はないでしょう。

ローリスク・ローリターン──リスクとれないが運用を始めてみたい人

・債券投資(発行体の格付けが高いもの)

日本国債など発行体の格付けが高い債券への投資が該当します。満期まで保有していれば、基本的に損は発生しません。リターンは年率1%以下で良いからとにかく損(元本割れ)をしたくない人、リタイアメント層で年金以外の収入がなくあまりリスクが取れない人、まずは低リスクで運用を始めてみたい人などに合っているでしょう。

次はミドルリスク・ミドルリターンの商品です。

ミドルリスク・ミドルリターン──低リスク運用に慣れた人、定期収入欲しい人

・債券投資(発行体の格付けは高いが外貨リスクがあるもの)
・金投資
・外貨預金
・不動産投資
ソーシャルレンディング
REIT

このセグメントの特徴としては、キャピタルゲイン(資産の値上がり益)を狙えるものもありますが、インカムゲイン(資産の保有中に得られる利益)型の資産が多いことが挙げられます。なお金(ゴールド)はインカムゲインを生みませんが、世界中で認められている現物資産であり、換金性も高いため、このセグメントに入れています。

低リスク運用に慣れてきた人、年率数%のリターンは欲しいという人、定期的な収入(インカムゲイン)が欲しい人などに合っているでしょう。

ハイリスク・ハイリターン──多少の損失が許容できる人、若くて時間がある人

・債券投資(発行体の格付けが低いもの、ジャンク債)
・株式投資
・FX
・暗号資産
・アンティークコイン

このセグメントの特徴としては、インカムゲイン(資産の保有中に得られる利益)が得られるものもありますが、キャピタルゲイン(資産の値上がり益)狙いの資産が多いことが挙げられます。

インカムゲインはどんなに利回りが高くても、1年間でインカムゲイン収入だけで資産が倍になることは滅多にありませんが、キャピタルゲイン重視の資産であれば、1年間で倍どころか、場合によっては10倍20倍を狙えることもあります。

若くてこれから挽回する時間が多く残されている人、収入が高かったり資産が多かったりして多少の損であれば生活が揺るがない人、短期間で大きく資産を伸ばしたい人などに合っているでしょう。

投資信託は投資内容次第でリスクの大きさが変わる

ここまで、主な資産運用をリスク別に分類し、どんな人に合うか解説してきました。以上は一般論ですので、詳細は各人の状況を考察する必要があります。いずにせよ、資産運用をするときは明確な目標を定めて、余剰資金で行うようにしましょう。

なお、上記でセグメントできていない主要な金融商品に「投資信託」があります。投資信託は投資している資産の内容次第でリスクの大きさが変わるため、どこにセグメントするか決められないためです。

ただ、投資信託であれば資産分散ができています(例えば株式30銘柄に投資)ので、以上の資産運用を単品で保有(例えば株式1銘柄に投資)するときよりは、リスクは低下していると言えるでしょう。

文・菅野陽平(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

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