最近はガソリンが値上がりしているが、コロナの影響などで、お手頃なはずだった中古車の価格も高騰している。中古車の購入時期や売却時期を検討するためにも、どれくらい値上がりしているのか見ていこう。
中古車の制約単価は1年で13万円もアップ
中古車オークション大手ユー・エス・エスによれば、2020年6月からなんと16ヵ月連続で、前年と比べて中古車の成約単価が上昇している。
たとえば、2020年9月の平均成約単価は79万2,000円だったが、今年9月は92万2,000円で、16.4%の値上がりとなった。
2018年9月の平均成約単価は71万5,000円であり、3年前と比べても約3割値上がりしている。
このように、最近はディーラーなどによる仕入れ価格が上昇しているため、販売価格も上昇傾向にある。
なぜだろうか?
その原因として考えられるのは、コロナウイルスの感染拡大や半導体不足だ。
コロナウイルスの感染が拡大した直後は、移動も制限されたことや、節約志向の高まりから車の買い控えムードが高まった。しかし、収束するにつれ通勤やレジャーでの需要が高まりつつある。とくに公共交通機関よりも感染リスクが下げられるというのも理由としてありそうだ。
また世界的な半導体不足で新車の生産台数が減ったことも、中古車の注目度を高めたといえる。市場に新車が少なく、販売業者や輸出業者が中古車の購入台数を増やしたため、市場に中古車出回らなくなったとさえいわれている。
こうした流れの中で、中古車の価格が高騰しているのだ。
売却を検討しているなら今がチャンス?
中古車価格の上昇は、実はもう1年以上も続いているため、購入を検討している人は、買うタイミングをよく考えたほうがいいだろう。待てば下がるかもしれないし、もっと上がる可能性もある。
一方で、車の利用頻度が低く手放すことを検討している場合は、今のうちに売却すれば例年より高値がつく可能性があるだろう。「いつか手放そう」と思っている人、「あまり車に乗らなくなった」という人は考えてみてはどうだろうか。
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
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(2021年10月16日公開記事)