連載 そのコトバ、子どもに説明できますか? 第12回
10月4日に第100代の内閣総理大臣に就任した岸田文雄氏が同日、10月14日に衆議院解散することを明らかにしました。総選挙が19日に公示、31日に投開票の日程で行われます。
「総選挙」と異なるのは「補欠選挙」や参院の「通常選挙」
メディアでは「衆議院選挙」「解散総選挙」「総選挙」などいろいろな報じ方をしますが、すべて同じ意味です。
任期満了(4年)の場合も、衆議院の解散にともなう場合のいずれも、衆議院議員の全員を選ぶために行われるので総選挙だと考えれば分かりやすいでしょう。欠員が出た場合の「補欠選挙」や、6年の任期のうち3年ごとに半数ずつ選ぶ参議院議員の選挙は「通常選挙」と呼ばれて区別されます。
今回の総選挙が「戦後初」といわれる理由
前回の総選挙は2017年10月22日が投票日(選挙期日)だったので、現在の衆議院議員の任期満了は2021年10月21日です。
今回の総選挙の期日は10月31日なので、衆議院議員の任期満了後に行われることになります。こうした総選挙は、戦後では初めてだそうです。
ちなみに、任期満了で(解散によらない)総選挙が実施されたのは1回だけ、1976年12月5日(第34回)だそうです。そう考えると、衆議院議員もとても不安定な職種のような気がしてきます。
実現できない公約を掲げていないか?をチェックしよう
内閣総理大臣は基本的には衆議院における多数派(政党)のトップがその席につきます。つまり、総選挙は衆議院議員の選出を通じて、日本のトップを選ぶ選挙と言い換えることができるため、私達国民にとっても非常に重みのある選挙なのです。
最近の地方選挙では、候補が掲げた公約を実現できないといった事態が続けておきています。たとえば愛知県岡崎市長選、兵庫県丹波市長選、香川県丸亀市長選などで、候補は公約に現金給付を掲げて当選しましたが、実際には財源が足りず規模を大幅に縮小したり、議会の賛成を得られずそもそも実現できなかったりしています。
実現できもしない約束を掲げる人物が選ばれることのないよう、国民一人ひとりが、公約や発言をしっかりと見抜く力を持つ必要があります。
文・若杉篤史(RAKAN RICERCA代表)
編集・濱田 優(dメニューマネー編集長)
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