厳冬予想でガソリン価格の一段高も 投資チャンスはどの業界にある?

2021/12/21 06:45

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ガソリン価格が約3年ぶりに1リットル160円台をつけた。今年はラニーニャ現象で厳冬が予想されており、農作物やエネルギー価格がさらに上昇する可能性もある。 エネルギー価格の上昇は企業のコスト増につながるため、サービスや日用品の値上げも起こりうる。消費者にとっては悪影響だが、投資家にとってはチャンスもある。どのような企業に

ガソリン価格が約3年ぶりに1リットル160円台をつけた。今年はラニーニャ現象で厳冬が予想されており、農作物やエネルギー価格がさらに上昇する可能性もある。

エネルギー価格の上昇は企業のコスト増につながるため、サービスや日用品の値上げも起こりうる。消費者にとっては悪影響だが、投資家にとってはチャンスもある。どのような企業に注目すればよいのだろうか。

原油価格が約7年ぶりの高値、厳冬でさらなる上昇の可能性も

NY原油市場のWTI先物価格は10月8日、約7年ぶりとなる1バレル80ドル台を付けた。

コロナ後の経済再開で需要が高まっているのに、主要産油国が増産を見送り、供給が絞られているためだ。脱炭素の流れによる供給抑制の流れもあり、需給逼迫の状況は簡単には落ち着きそうもない。

気象庁は21〜22年冬にはラニーニャ現象が発生する確率を70〜80%と予想しており、需要期である冬が寒いならエネルギー価格は一段高が予想される。

投資家ならエネルギー価格の上昇をチャンスにすることもできる

物価上昇による家計への影響が懸念される一方、株式市場にとってはチャンスも存在する。原油価格や鉄鋼価格の上昇を受け、石油や鉄鋼業界の株価が上昇した。

21年前半は、コロナ禍からの世界景気V字回復で船の需給が逼迫したことで海運市況が急騰した。海運セクターは業績の大幅上方修正と同時に大型増配も発表したことで株式市場の主役となった。インフレ傾向、エネルギー価格の上昇が続くなら、次は「商社株」に注目したい。

エネルギー価格の上昇で注目は「総合商社」の三菱商事や三井物産

総合商社のなかでも資源分野の比重が高い三菱商事 <8058> と三井物産 <8031> への期待は高い。

両社の株価はすでに08年以来13年ぶりの高値圏にある。08年は原料炭と鉄鉱石などの資源価格が急騰し、両社が好業績を記録した年である。

三菱商事は22年3月期の会社予想の最終利益3,800億円に対しアナリストの平均予想は6,340億円、三井物産は同6,400億円に対し同6,794億円と上方修正が見込まれている。

海運ほどではないが、配当利回りも会社予想で三菱商事は3.7%、三井物産は3.5%〔10/11時点〕と高い。さらにアナリスト予想平均では三菱商事が9円、三井物産が5円の増配予想を出しており、今後の株価上昇に期待が掛かる。

文/編集・dメニューマネー編集部

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