平均年収が1,000万円を超える上場企業は日本でも100社程度で、その中でも多く登場する業種が不動産会社だ。平均年収が1,700万円を超える企業もあり、高年収の業種の1つと言える。上場している不動産会社の平均年収ランキングを紹介しよう。
不動産業界の平均年収ランキング
以下が不動産業界における上場企業の平均年収ランキングだ。平均年収が1,000万円を超える企業は9社ある。
不動産業界の平均年収ランキングトップ10 | ||
---|---|---|
順位 | 企業 | 平均年収 |
1位 | ヒューリック | 17,081,986円 |
2位 | 日本商業開発 | 15,589,791円 |
3位 | 三井不動産 | 12,737,000円 |
4位 | 三菱地所 | 12,675,663円 |
5位 | ランドビジネス | 11,728,000円 |
6位 | 東急不動産ホールディングス | 10,710,000円 |
7位 | 東京建物 | 10,193,000円 |
8位 | 平和不動産 | 10,126,000円 |
9位 | 野村不動産 | 10,116,985円 |
10位 | ダイビル | 9,837,000円 |
首位は東京都心の不動産を扱う「ヒューリック」<3003>で1,708万1,986円となっている。ヒューリックに続くのが大阪府に本社を置く「日本商業開発」<3252>で1,558万9,791円。3位は「三井不動産」<8801>で1,273万7,000円という結果だ。
ちなみに日本企業で時価総額トップの「トヨタ自動車」<7203>の平均年収は858万3,267円で、不動産業界で平均年収が高いトップ10社はいずれもトヨタ自動車の平均年収を超えている。
ヒューリックの平均年収はどう推移している?
1位のヒューリックは、不動産業界だけではなく全業種の上場企業の中でも5本の指に入る平均年収の高さだが、今後も平均年収は上がり続けていくのだろうか。これまでの平均年収や業績の推移を基に推測してみよう。
ヒューリックの売上高と平均年収の推移 | ||
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年 | 売上高 | 平均年収 |
2020年 | 3,396億4,500万円 | 17,081,986円 |
2019年 | 3,572億7,200万円 | 17,609,665円 |
2018年 | 2,875億1,300万円 | 16,360,666円 |
2017年 | 2,896億1,800万円 | 15,306,947円 |
2016年 | 2,157億8,000万円 | 14,184,517円 |
2020年こそコロナ禍の影響もあり売上高と平均年収がともにダウンしたが、過去5年間を振り返ってみると売上高と平均年収がともに右肩上がりの状況にある。2016年から2019年にかけては、平均年収が342万円も上がっている。驚異的な伸びだ。
そう考えれば、コロナ禍が収束して売上高も再び増加傾向に戻れば、同社の平均年収は1,800万円、1,900万円、そして2,000万円へと到達するのもそう遠くないかもしれない。
2位以下の企業の平均年収の推移にも注目
人口減少や少子高齢化などの影響により、将来的に不動産市場が先細る可能性もあるが、いまのところヒューリックのような業界大手は順調に売上高を伸ばし、平均年収も右肩上がりの状況だ。
今後、2位の日本商業開発や3位の三井不動産も平均年収が上がり、ヒューリックを抜くような展開になるのかにも、注目したいところだ。
(2021年11月7日公開記事)
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
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