保険業界の平均年収は、ほかの職業に比べて平均年収が高めだ。中でも業界大手の「3メガ損保」ともなれば、平均年収は1,000万円を超える。従業員の平均年収を公表している保険業界の上場企業を調べ、ランキングを作成してみた。果たして1位の企業は?
1位は「東京海上」で約1,292万円
3メガ損保と呼ばれているのは、「MS&ADインシュアランスグループホールディングス」<8725>、「東京海上ホールディングス」<8766>、「SOMPOホールディングス」<8630>だ。
この3社を含む保険業界の上場企業の平均年収ランキングは、以下の通りだ。
保険業界の上場企業の平均年収ランキング | ||
---|---|---|
順位 | 保険会社 | 平均年収 |
1位 | 東京海上 | 12,926,734円 |
2位 | SOMPO | 11,090,287円 |
3位 | MS&ADインシュアランスグループ | 10,744,848円 |
4位 | 第一生命 | 9,487,000円 |
5位 | アニコム | 8,749,000円 |
6位 | SBIインシュアランスグループ | 8,082,389円 |
7位 | ライフネット生命保険 | 7,399,204円 |
8位 | 三井住友海上火災保険 | 7,373,100円 |
9位 | かんぽ生命保険 | 6,423,000円 |
10位 | アドバンスクリエイト | 6,306,000円 |
平均年収1位は東京海上で1,292万6,734円。2位にSOMPOがランクインし1,109万287円で、3位がMS&ADインシュアランスグループで1,074万4,848円となっている。3メガ損保と言われるだけあって、この3社でTOP3を独占した。
ちなみに保険会社としては、住友生命や大同生命、ソニー生命なども挙げられるが、これらの企業は上場していないため、ランキングには含めていない。
3メガ損保の平均年収の推移は?
3メガ損保の平均年収が1,000万円を超えていることは分かったが、こうした企業の平均年収は近年、右肩上がりなのか、それとも右肩下がりなのか、もしくは横ばいなのか。3メガ損保の平均年収の推移も調べてみた。
3メガ損保の5年間の平均年収の推移 | |||
---|---|---|---|
年 | 東京海上 | SOMPO | MS&ADインシュアランスグループ |
2021年 | 12,926,734円 | 11,090,287円 | 10,744,848円 |
2020年 | 12,452,909円 | 11,069,985円 | 10,657,188円 |
2019年 | 13,383,513円 | 11,526,706円 | 10,534,140円 |
2018年 | 13,900,898円 | 11,735,432円 | 11,006,136円 |
2017年 | 13,479,494円 | 11,310,054円 | 11,381,616円 |
3社とも平均年収はやや微減傾向にある。特に2020年と2021年は東京海上とSOMPOがやや目立つ減り方をしている。この理由の1つとして考えられるのが、海外旅行保険や自動車保険の苦戦だ。
新型コロナウイルスの感染拡大で海外旅行ができなくなり、外出もしにくくなったからだ。そのため、アフターコロナには平均年収は元の水準に戻るかもしれない。
時代のトレンドをとらえ、平均年収を上げていけるか
世界的にみても2位と市場規模が大きい日本の保険市場。最近では高齢化が進んでいることもあり、「医療・がん保険」の契約件数が増えている。
こうした巨大市場で3メガ損保が時代のトレンドをとらえ、業績を向上させ従業員の平均年収をしっかりと上げていけるか、引き続き注目したい。
(2021年11月11日公開記事)
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
【関連記事】
・11月は残業減らすとボーナスが増えるって本当?
・初心者向け!ネット証券オススメランキング(外部サイト)
・「預金がおろせない?」銀行員が教える、親の生前にやるべき3つのこと
・株主優待をタダ取りする裏ワザとは?(外部サイト)
・「無料で保険に入れます」クレカ会社から封筒がくる理由