国会議員が1年間で受け取ることができる給料は、2,000万円前後だ。だが国会議員の中には年間で1億円以上、中には10億円以上の所得を得ている人も。株やFX(外国為替証拠金)取引での多額の所得があったからだ。国会議員の2020年の所得ランキングを紹介しよう。
国会議員の2020年分の所得ランキング
衆参両院が公開した国会議員の2020年分の所得に関する報告書から、上位10議員をみていこう。
国会議員の2020年分の所得ランキング | ||
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順位 | 議員名 | 所得金額 |
1位 | 元榮太一郎 | 19億1,404万円 |
2位 | 古賀之士 | 1億1,681万円 |
3位 | 中西健治 | 1億1,386万円 |
4位 | 逢沢一郎 | 9,377万円 |
5位 | 下条みつ | 8,704万円 |
6位 | 新谷正義 | 7,426万円 |
7位 | 中村喜四郎 | 7,242万円 |
8位 | 安藤高夫 | 6,664万円 |
9位 | 里見隆治 | 6,484万円 |
10位 | 古川俊治 | 6,003万円 |
1位は参議院議員の元榮太一郎氏(千葉県選挙区)で19億1,404万円、2位は同じく参議院議員の古賀之士氏(選挙区:福岡)で1億1,681万円となっており、議員としての給与を大きく上回る結果となっている。
トップ3は株やFXで多額の所得を計上
元榮議員が19億円以上の所得を計上したのは、株式譲渡や株式配当で18億円以上の所得があったからだ。元榮議員は株式上場している「弁護士ドットコム」 <6027> の元会長。株式譲渡で約15億4,000万円、株式配当で約3億3,000万円の所得があったという。
一方で2位の古賀議員は、FX取引で約9,800万円の所得を計上している。3位にランクインした参議院議員の中西健治氏(選挙区:神奈川)も株式配当などにより、1年間の所得が1億円を超える結果だ。
つまり国会議員の所得の上位組は、軒並み株やFXで多額の所得を計上しているという結果だ。
次回のランキングの結果にも注目を
近年は日本でも「貯蓄から投資へ」といったスローガンを耳にすることが多くなり、税制優遇が魅力の「NISA」(少額投資非課税制度)の口座を持つ人も増えている。
そして、国会議員も資産運用が禁じられているわけではなく、3割程度の国会議員が株式を保有していると言われている。そのため、今後も株式投資などで多額の所得を計上するケースはもちろん出てくる。
毎年発表される国会議員の所得金額。来年はどんな議員が資産運用でどれくらいの所得を計上するのか、注目したいところだ。
(2021年11月13日公開記事)
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
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