お金持ちに学ぶ

「口座は3つ以上」がお金持ち流?その納得がいく理由

2022/01/24 22:15

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お金持ちの中には「銀行口座」をあえて複数持っている人が少なくない。中には3つ以上の口座を開設している人もいるが、一体何のためなのか。その理由を探ると、「安全性」や「管理のしやすさ」などの面から、納得がいくものだった。 理由1 「安全性」の観点 まず「安全性」に関して。銀行が万が一破たんしても、最低限1,000万円までは

お金持ちの中には「銀行口座」をあえて複数持っている人が少なくない。中には3つ以上の口座を開設している人もいるが、一体何のためなのか。その理由を探ると、「安全性」や「管理のしやすさ」などの面から、納得がいくものだった。

理由1 「安全性」の観点

まず「安全性」に関して。銀行が万が一破たんしても、最低限1,000万円までは保護される。この仕組みをいわゆる「ペイオフ」と呼ぶ。つまり1カ所に1,000万円以上を預けていた場合、1,000万円を超えた分がきちんと戻ってこない可能性が出てくる。

銀行が破綻するケースは稀であるが、可能性はゼロではない。例えばお金持ちで不動産や株式などの資産のほかに現金が数千万円ほどある場合でも、3〜4つの銀行に分散して預金すれば、ほぼ全額をしっかりと守れる。

現金が数億円あっても、分散して預金する考え方は重要だ。数十の銀行に口座を持つわけにはいかないが、分散して預金しておけば、万が一そのうちの1つの銀行が破綻しても、被害を被るのは一部にとどまる。

投資ではよくリスク軽減の手法として「分散投資」という言葉を聞くが、預金でも「分散預金」はリスクを減らすことにつながる。

理由2 「管理のしやすさ」の観点

複数の口座をもっているお金持ちの場合、多くはこの「管理のしやすさ」が理由だ。例えば3つの口座を持っているお金持ちの場合、「収入を管理するための口座」「支出を管理するための口座」「貯蓄専用の口座」と使い分けているケースが多い。

このケースの場合、すべての収入が「収入を管理するための口座」に入金されるようにし、その後、その口座からお金を「支出を管理するための口座」と「貯蓄専用の口座」に振り分ける流れとなる。

この流れの場合、貯蓄がしっかりと貯まっていく形になる上、通帳を見ればいくら支出があったのかも一目瞭然だ。収入と支出を同じ口座で管理すると、通帳上で収入と支出が見分けにくく、収支の管理が煩雑になる。

理由3 「金利」の観点

銀行にお金を預けることで得られる「金利」の差も重要な視点だ。超低金利が続いている日本では金利が0.001%程度のケースも多いが、ネット銀行の中には証券口座などと連携させることで金利が100倍になることもある。

お金持ちは預金の金額が大きいこともあり、金利にはこだわっている人が多い。要は「まとまった金額を預ける口座はより金利が高い銀行に」と考えているわけだ。

お金持ちじゃなくても参考になる考え方も

お金持ちが複数の口座を持っている理由を分析すると、前述の通り、3つの観点から合理的だった。

そもそも自分の資産の中で現金が1,000万円に満たない場合は銀行の破綻などを心配する必要はないが、「管理のしやすさ」という観点はお金持ちじゃない人にとっても参考になりそうだ。

(2021年11月14日公開記事)

文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部

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