トヨタ自動車 <7203> の新型「ランドクルーザー300」(ランクル)の納車待ちが、過去最長といわれる事態が起きている。公式発表では納期が2年以上になる見込みとしているが、3〜4年ほどかかるのではないか、との声も上がっているのだ。一体、何が理由なのだろうか。
価格帯は510〜800万円
本格クロスカントリー車である新型ランクルのグレード構成は、ガソリン車5種類とディーゼル車2種類だ。
ガソリン車は、エントリーグレードで5人乗りの「GX」が510万円(税込、以下同様)、7人乗りの「AX」が550万円、「VX」が630万円、「ZX」が730万円、オフロード性能を極限まで高めた7人乗りの「GRスポーツ」が770万円。
ディーゼル車は、5人乗りの「ZX」が760万円、最上グレードで7人乗りの「GRスポーツ」が800万円となっている。
ランクル盗難が多発、新型ではセキュリティを強化
人気車種は盗難が多いことで知られており、ランクルも例外ではない。
埼玉県警によると、今年に入ってから10月12日まで、県内でランクル69台の盗難被害が報告されており、自動車盗難のなかでは群を抜いて多いという。11月に入ってからは、9日から10日の2日間で、計9台のランクルが相次ぎ盗まれる被害もあった。
こうした盗難被害の増加も受けてか、新型ランクルではエントリーグレードの「GX」を除く全グレードに指紋センサーを標準装備し、セキュリティを強化している。
納車3年待ちといわれる3つの理由
ランクルが納車3年待ちといわれる理由として、次の3つが挙げられるだろう。
中東を中心とする人気
歴代ランクルの地域別の販売台数を見ると、50%以上が中東を占めている。
中東は石油で経済が潤っているため、比較的高価格帯のランクルが売れるということもあるかもしれないが、実は道路事情が関係している。
砂漠がある中東では、立ち往生すると命にかかわるルートも多く、「生きて帰ってこられる」点が重要視される傾向にある。そのため、悪路走破性や信頼性、耐久性に優れた新型ランクルの人気が高まり、日本での納期にも影響が出ているようだ。
転売・輸出目的の注文急増
転売・輸出目的での注文が急増したことも、納期が長い理由とされる。
ランクルの人気から納期が長期化することを見越し、新車販売価格を超える値段で転売・輸出して利益を上げようとする業者が増えたのだろう。
実際に日本では、8月2日の正式発売前から受注が開始されたが、注文が殺到して7月中旬に受注が一時停止となった。
半導体不足
トヨタは納期目処について、世界各国での人気を理由としているが、深刻化する半導体不足も影響している可能性がある。
半導体不足の解消は2023年以降との見方もあり(半導体市場調査コンサルティング会社の米Semiconductor Intelligence調べ)、すぐに納期を短縮することは難しいかもしれない。
(2021年11月12日公開記事)
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
画像・TOYOTA Webサイトより
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