世の中は副業解禁の流れだが、副業を認めていない企業のほか、そもそも副業に関してのルールが曖昧な企業も少なくない。そんな中、会社に副業をしていることを内緒にしている人はどのくらいの割合でいるのか。副業に関する最新のアンケート調査を紐解く。
「副業を伝えていない人」は84.2%
フリーランス情報メディアを運営するつなぐマーケティング社は2021年10月、企業の正社員を対象にした副業に関するアンケート調査の結果を公表した。この調査では「会社に副業をしていることは伝えている?」という質問があり、その結果が以下の通りだ。
質問「会社に副業をしていることは伝えている?」の回答 | |
---|---|
回答 | 割合 |
伝えている | 15.8% |
伝えていない | 84.2% |
アンケート調査では8割以上の人が会社に副業をしていることを伝えていないようだ。なぜこうした結果となったのか。
内緒にしていた理由、1位は「職場が副業禁止」
別のアンケート調査では、副業を内緒にしていた理由がランキング化されている。求人サイトなどを運営するビズヒッツが2021年4月に公表したランキングは以下の通りだ。
副業を内緒にしていた理由 | |
---|---|
順位 | 内緒にしていた理由 |
1位 | 職場が副業禁止 |
2位 | イメージが良くない |
3位 | 稼いでいると知られなくない |
4位 | 副業の内容を秘密にしたい |
5位 | 言う必要がない |
6位 | あれこれ言われたくない |
7位 | 恥ずかしい |
7位 | プライベートを明かしたくない |
「職場が副業禁止」が1位であることからは、まだ日本では副業を認めていない企業が多いことを感じる。ちなみに副業が禁止の企業であっても、労働時間以外をどう利用するかは労働者の自由とした判例もあり、企業が副業を禁止できないという見方もある。
2位は「イメージが良くない」、3位は「稼いでいると知られなくない」だった。副業をしている人はまだ日本では少なく、中には副業をしている人への風当たりが強い企業もある。こうした中、あえて副業を口に出さない人がいることもうなずける。
副業を内緒にしていてもバレる
今のところ、大半の人が副業をしていることを会社に内緒にしていることが分かった。もしあなたが副業をしているなら、会社にそのことを伝えているだろうか。
1点知っておいてほしいのは、会社に内緒で副業をしていると住民税の金額などが変わり、給与支払いの関係上、会社に副業をしていることが知られてしまうことだ。いずれ知られるのであれば、自ら会社側に副業をしていることを伝えたほうが、心証は良いかもしれない。
(2021年11月19日公開記事)
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
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