年金・イデコ

「イデコより個人年金保険がオススメ」は本当か?

2022/01/26 19:15

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老後のお金を心配する人の間で、「イデコ」(iDeCo)が注目されています。また生命保険会社は、個人年金保険を販売しています。いずれも「年金」商品ですが、生命保険会社は販売していることもあって、イデコよりも個人年金を推しています。果たして個人年金保険は、イデコよりも良いのでしょうか? イデコと個人年金の違い──個人年金は

老後のお金を心配する人の間で、「イデコ」(iDeCo)が注目されています。また生命保険会社は、個人年金保険を販売しています。いずれも「年金」商品ですが、生命保険会社は販売していることもあって、イデコよりも個人年金を推しています。果たして個人年金保険は、イデコよりも良いのでしょうか?

イデコと個人年金の違い──個人年金は確定利回り

イデコは私的年金で、毎月決まった金額を積立していきます。私的年金というのは、国民年金や厚生年金などの「公的年金」とは違うということです。

メリットは掛金、運用益、給付を受け取るときに税制上の優遇があること。逆にデメリットは、原則60歳以上にならないと年金の引き出しができないこと。そして、運用先を自分で決めなければいけませんし、その価格が下がってしまうリスクがあります。

個人年金保険もイデコと同じく、毎月定額でお金を保険会社に積立しますが、確定利回りとなっているので、将来の受取額が確定していることが最大の特徴です。

イデコより個人年金をオススメする人が挙げる理由

イデコより個人年金をオススメする人が理由として挙げるのは、個人年金は将来もらえる額が決まっていることです。

たしかにイデコにもリスクがあります。毎月買う投資信託が値下がりする可能性があり、将来の受取額が少なくなってしまう──などです。一方の個人年金保険は確定利回りなので、将来的にもらえる金額が決まっています。

たとえば、個人年金保険のほうが良いケースとして、老後まで時間があまりない、年金の運用で資産が減ったら他でカバーできない(リスク許容度が低い)などがありそうです。

しかし、比較すべきは運用面の理論上の成績だけではありません。所得税、住民税の節税メリットについても比較する必要があります。

イデコおよび個人年金の節税メリット比較

イデコのメリットは掛金のすべてが所得控除になり、所得税、住民税が還付されることです。

企業年金のない会社員は、所得税および住民税それぞれ同額の年27.6万円(月2.3万円)が所得控除の限度額です。一方、個人年金の所得控除の限度額は、所得税4万円、住民税2.8万円になります。所得控除できる限度額にこれだけの違いがあるのです。

当然ですが、所得控除額が大きいほうが、年末調整によって還付される所得税および住民税も多くなります。

このほかにもそれぞれの商品にデメリット、注意点があります。こうした点を踏まえて自分が求めているのはどちらか考えてみてはいかがでしょうか。

(2021年11月19日公開記事)

文/編集・dメニューマネー編集部

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