YouTubeで得た「投げ銭」の最高税率は?【スパチャ】

2022/01/27 08:15

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YouTubeライブの「投げ銭」(スーパーチャット、スパチャ)機能。使ったことがある人も増えてきたはずだ。YouTuberにとって投げ銭は、広告収入に加えての新たな収入源となるが、税務上はどのような扱いになるか考えたことはあるだろうか。 「投げ銭」の税制上の扱いは? 結論から言えば、YouTubeライブで得た投げ銭は、

YouTubeライブの「投げ銭」(スーパーチャット、スパチャ)機能。使ったことがある人も増えてきたはずだ。YouTuberにとって投げ銭は、広告収入に加えての新たな収入源となるが、税務上はどのような扱いになるか考えたことはあるだろうか。

「投げ銭」の税制上の扱いは?

結論から言えば、YouTubeライブで得た投げ銭は、課税対象の「所得」として扱われる。税制上、所得は10種類に分類されるが、以下のどの所得にあてはまるか考えてみてほしい。

・利子所得
・配当所得
・不動産所得
・事業所得
・給与所得
・退職所得
・山林所得
・譲渡所得
・一時所得
・雑所得

答えは「雑所得」だ。ちなみに支給された公的年金やシェアリングエコノミーで得た所得なども雑所得に分類される。

最高税率は所得税と住民税合わせて55%

雑所得を含む所得税の最高税率は45%で、これに住民税(課税所得の10%)も加わると、最高税率は55%となる。つまり、YouTubeライブで得た投げ銭に対する最高税率は55%ということになる。

ちなみに所得税は収入に応じて課税率が上がる「累進課税制度」が採用されており、以下が課税所得の金額と税率の表だ。参考までに、目を通してほしい。

課税所得に対する税率
課税所得額税率
1,000円〜1,949,000円5%
1,950,000円〜3,299,000円10%
3,300,000円〜6,949,000円20%
6,950,000円〜8,999,000円23%
9,000,000円〜17,999,000円33%
18,000,000円〜39,999,000円40%
40,000,000円〜45%

最高税率となる4,000万円以上を投げ銭だけで得る人はごく少数だと考えられるが、仮に投げ銭で年間200万円の収入を得た場合は、所得税の10%と住民税の10%の計20%分を税金として支払わなければならない。

そのことを忘れて税金を支払うための現金を用意しておかないと、納税の際に苦しむことになる。所得税や住民税について知らないYouTuberは要注意だ。

ちなみにYouTubeライブの投げ銭に関しては、約30%が手数料として運営側に差し引かれるため、約70%がYouTuber側の取り分となる。この約70%分が課税対象となる。

誰しも税金に関する知識を

所得と税金に関する知識は、YouTuber以外の人でも必須だ。そして、もしあなたが従来はなかった稼ぎ方で所得を得ている場合でも、基本的には所得が発生している以上、課税が行われる。この点は忘れないようにしたい。

(2021年11月20日公開記事)

文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部

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