1等前後賞あわせて当選金が10億円の「年末ジャンボ宝くじ」が11月24日、発売されました。今までに一度でも宝くじを購入したことがある人は76.4%、2020年度の販売累計額はなんと8160億円だったそうです。根強い人気を誇る宝くじですが、当たる確率はどれくらいなのでしょうか。
「宝くじ」は競馬やパチンコよりも当たらない?
宝くじは一種の「ギャンブル」のようなものです。厳密には異なりますが、そう考えるといろいろと納得がいきます。
一般的なギャンブルでは、参加者が出したお金が「主催者の取り分」と「参加者への還元分」に分けられます。「参加者への還元分」が多いほど参加者が得をする可能性が上がります。
公営ギャンブルとして知られる競馬の還元率は74.1%で、パチンコの還元率は約85%です。これに対して宝くじの還元率は45.7%に設定されていて、競馬やパチンコと比べても大幅に低いのです。
2021年の年末ジャンボの販売予定額は合計1320億円、そして当選金をすべて足し合わせると約660億円です。販売額に対して当選金額はほぼ半分です。
つまり宝くじを全部買い占めたとしても、手元に当選金として戻ってくるのはそのうちのたった半分くらいということになります。
宝くじはある意味「特に儲けにくいギャンブル」と言えるのではないでしょうか。
収益の3〜4割は社会の役にたてられる
2021年の年末ジャンボでは1億円以上の当選本数が66本。「自分の手元にこの中の1本が来るかもしれない」と思ってしまうものですが、「勝率」の低さをあらためて知って、どう感じるでしょうか。
とはいえ、高額の当選金を得てお金持ちになる人が存在することも事実です。また当選金を差し引いた残り、売り上げの半分から経費を除いた収益は、さまざまな公共事業に活用されています。たとえば2020年度は全体の36.6%、2982億円が公共事業などにあてられています。
宝くじは損な賭けをしていることを理解して、過度な期待をしすぎず、余剰資金で「夢」を楽しむとよいのではないでしょうか。
(2021年11月24日公開記事)
文/編集・dメニューマネー編集部
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