がんは高齢になるほど、かかるリスクが高くなります。特に男性は60歳を超えるとがんになる確率が上昇すると言われています。がんを発症すると、どれくらいの治療費がかかるのでしょうか。
がんの治療には手術、放射線、抗癌剤、先進医療がある
がんの治療には、手術、放射線治療、抗がん剤治療、先進医療などがあります。
がんの完治を目指す場合に最初の選択肢になるのが、手術です。
手術費用は部位によって変わる
手術費用は、がんにかかった部位によって大きく変わっていきます(表参照)。ただし、高額療養費制度を利用することで、治療費を抑えられます。なお表内の治療費は保険が適用された後の額。全体の3割で、実際に患者が負担する額です。
がん(手術名) | 平均入院日数 | 治療費(3割負担) | |
---|---|---|---|
術前 | 術後 | ||
肺がん | 1日 | 6日 | 60万円 |
胃がん | 1日 | 9日 | 50万円 |
大腸がん | 1日 | 12日 | 40万円 |
乳がん | 1日 | 2日 | 27万円 |
子宮がん | 1日 | 8日 | 40万円 |
※治療費には食事代、差額ベッド代は含まれていません(本資料は、聖路加国際病院の資料を参考にしています)。
先進医療や抗がん剤は健康保険適用外?
先進医療は健康保険が適用にならないため、治療費は全額自己負担になります。
また抗がん剤は、健康保険が適用されないケースもあり、使用期間が何ヵ月にもわたると、高額療養費制度を利用した場合でも毎月限度額まで支払うことになってしまいます。
「高額療養費制度」を使えば医療費の1%負担で済む
高額療養費制度は、収入に応じて毎月の医療費に上限額が定められている制度のことです。
上限額を超えた場合、総医療費の1%負担になるため、医療費を抑えられます。ただし、これも差額ベッド代や食事代は高額療養費制度の対象外です。
入院費用は個室に入るかどうかで大きく変わる
入院費用は大部屋と個室とで大きく異なります。
個室の場合、保険適用外になるため、差額ベッド代を負担する必要があります。
差額ベッド代は、1人室から4人室で料金が違いますが、中央社会保険医療協議会の資料によれば、平均6,354円だそうです。
ただし、差額ベッド代は病院によって異なるため、都内の病院の場合、1日当たり数万円になることも珍しくありません。逆に差額ベッド代をとらない病院もあるようです。
保険や貯蓄・投資などで備えを
がんの治療費は、健康保険が適用されないケースや、差額ベッド代などがあるため、高額になることもあります。
がんの心配がある人は、事前に保険への加入を検討したり、貯蓄・投資などで資金を作ったりしておくとよいでしょう。
文/編集・dメニューマネー編集部
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