昨年はコロナ禍でインフルエンザの患者数が大幅に減少したが、今年は例年よりも流行することが懸念されており、インフルエンザワクチンの積極的な接種が推奨されている。接種費用はいくらかかり、健康保険は適用されるのだろうか。
インフルエンザワクチンの平均費用
そもそもインフルエンザワクチンの費用は、年度や地域、病院によって異なる。
2019-20年では、全国の医療機関3,135施設における成人1回目の平均費用は、3,631円だった(3Hクリニカルトライアル株式会社「生活向上WEB」調べ)。最も安い都道府県は宮崎県で3,218円、最も高いのは岩手県で3,906円となった。
ここ数年の平均費用を見ていくと、2018-19年は3,529円、2017-18年は3,524円だった(株式会社QLife調べ)。
なお、上記の平均費用はいずれも、公的助成なしの場合の費用だ。2つの企業による調査データのため比較は難しいが、接種費用は少しずつ上昇傾向にあるのかもしれない。
インフルエンザワクチンは保険適用になる?負担を抑える方法とは
インフルエンザワクチンは、接種回数や家族が多くなるほど費用がかかるため、健康保険が適用されるのか気になる人もいるだろう。結論からいうと、原則保険は適用されない。病気に対する治療ではなく、あくまで予防だからだ。
ただし、住んでいる自治体から、高齢者や子どもを対象とする費用補助が出る場合がある。
自治体によって補助金額に差があり、例えば、東京都江東区では今年度、65〜74歳は2,500円、75歳以上は無料で接種可能。昨年度は、生後6カ月から小学校2年生までの子どもは、1人2回まで無料で接種できた。
東京都新宿区では今年度、65〜74歳と75歳以上の高齢者には江東区と同じ自己負担額を設定。13歳未満の子どもは、接種1回につき1,700円で接種可能だ。
また、保険組合に所属する企業で働いている場合も、費用補助が受けられることがある。こちらも自己負担額に差があるが、まずは自費で接種し、接種したことを証明する書類などを提出することで補助金を受け取れるケースが多いようだ。
インフルエンザワクチンに保険は適用されないが、このように負担を抑える方法はいくつかある。接種予約をする前に、費用補助を受けられるか確認したほうが良いかもしれない。
(2021年11月25日公開記事)
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
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