認知症でかかる3種のお金「検査・診療・介護」の相場は?

2022/01/29 18:15

https://money.smt.docomo.ne.jp/image/TXNzIKC1R1q5sWR1UY3wCw.jpg
介護が必要になる原因の第1位は認知症です(内閣府データ)。また、2060年には65歳以上の3人に1人が認知症になるともいわれています。認知症や介護は決して他人事ではありません。認知症でかかるお金を把握し、必要な備えをしておきましょう。 認知症になったらかかるお金 まず認知症の「検査」にかかる費用はどれくらいなのでしょう

介護が必要になる原因の第1位は認知症です(内閣府データ)。また、2060年には65歳以上の3人に1人が認知症になるともいわれています。認知症や介護は決して他人事ではありません。認知症でかかるお金を把握し、必要な備えをしておきましょう。

認知症になったらかかるお金

まず認知症の「検査」にかかる費用はどれくらいなのでしょうか。検査の種類によりますが、診察を含めて数千円から数万円の検査費用がかかるようです。

認知症の検査費用の相場
神経心理200~850円
CT5,000~7,000円
MRI5,000~8,000円
SPECT2万~3万円
(出典:医院・クリニックなどのサイトから筆者作成。3割負担の場合。70~75歳未満は2割、75歳以上は1割=原則)。

次に診療が始まってからかかる「医療費」を確認してみましょう。3割負担とすると、外来医療費は年間14万円、入院医療費は年間124万円です。幻覚や異食などの症状が深刻化した場合、認知症治療病棟に入院することもあります。

認知症の医療費の相場
外来医療3万9,600円/月
入院医療34万4,300円/月
(出典:慶應義塾大学「認知症の社会的費用を推計(2015年)」)

そして「介護」にかかる費用も確認してみます。

認知症の介護費用の相場
在宅介護 219 万円/年
施設介護353万円/年
(出典:慶應義塾大学「認知症の社会的費用を推計(2015年)」)

1割負担とすると、在宅介護費は年間22万円、施設介護費は年間35万円です。施設入居では要介護度が上がり、介護費が高くなっていると考えられます。

また、有料老人ホームや高齢者住宅などの施設に入居する場合、月額6~40万円ほどの費用がかかります。施設にもよりますが、入居時に数十万円から数百万円の一時金がかかるケースもあります。

認知症に備えるには?検討したい3つのこと

認知症に備える方法として、貯蓄以外に「認知症保険」があります。認知症保険では、認知症で要介護状態になった時に給付金を受け取れます。

また、「公的制度」についても理解を深めておきましょう。介護保険サービスでは1割負担でホームヘルパーやデイケアを利用できますし、高額療養費制度では高額になった医療費が戻ってきます。

何より大切なのは、家族で認知症になった場合について話し合っておくことです。お互いに協力してお金の備えや心構えをしておくことで、その時がきても落ち着いて対処できるでしょう。

(2021年11月25日公開記事)

文・木崎涼(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

【関連記事】
11月は残業減らすとボーナスが増えるって本当?
初心者向け!ネット証券オススメランキング(外部サイト)
「預金がおろせない?」銀行員が教える、親の生前にやるべき3つのこと
株主優待をタダ取りする裏ワザとは?(外部サイト)
「無料で保険に入れます」クレカ会社から封筒がくる理由