日本マクドナルドホールディングス <2702> の1〜9月期の営業利益は前年同期比13%増と過去最高になった。「サムライマック」「月見バーガー」など新メニューが好調なだけでなく、消費者のニーズをとらえ、安心を売る戦略がコロナ禍で支持された。外食の勝ち組のマックが愛される理由に迫る。
既存店売上16ヶ月連続プラスのスゴさ!
足元10月の既存店売上は前年同月比13%増、直近四半期の7〜9月は前年同期間比14%増だった。マックがスゴいのは16ヶ月連続で既存店売上がプラスなことである。コロナ禍でもマイナスに転じたのは20年3月のみだ。四半期ベースではなんと24四半期連続でプラス。6年間、売上を純増し続けている。
サムライマックは1秒に4個売れる大ヒット!
好調な売上を支える要因には顧客のニーズをとらえた投入商品が挙げられる。4月には新レギュラーバーガーとして「サムライマック」の2商品を投入。ビーフのおいしさを堪能できる肉厚パティには食べ応えがあり、炙り醤油風ソースと組み合わせた和の味わいが評判だ。約3ヶ月に全店で1秒に4個のペースの販売実績を打ち出したヒット商品となった。
18年に導入した夜マックでディナー需要の取り込みも強化している。夜間限定のサムライマック「炙り醤油風 トリプル肉厚ビーフ」を期間限定で投入し、想定の2倍以上の販売となった。
9月には秋の定番「月見バーガー」が好調だった。91年に販売開始でブームとなり、すでに30年目だ。月見バーガーだけでなく、月見シェイク、月見ポテトなどの8商品をラインアップした。
このように季節やタイミングに合わせた商品企画力がマック好きにはたまらないのだ。
DXで顧客ニーズを取り込み、持ち帰りやデリバリー需要もガッチリ
ふたつ目の成功要因は、モバイルオーダー、ドライブスルー、デリバリーなど、消費者のニーズをとらえ、いち早く利便さと安心を提供したことだ。モバイルオーダーを利用すればスマホアプリやウェブサイトから注文するとことができ、店舗に並ばずに受け取れる。時間を節約し、接触を避けられることからリピーターが続出した。
コロナ禍でドライブスルーに車の行列が出来た。今後もキャパシティを増強するほか、モバイルオーダーの注文を車に乗ったまま店舗の駐車場で受け取れる「パーク&ゴー」を9月末に1,021店舗で実施して、取り込みを強化する。
デリバリーはコロナ禍で伸びたが今後も大きく成長が期待される市場だ。マクドナルドのクルーが赤いバイクで配達するマックデリバリーサービス(MDS)に加え、Uber Eats、出前館等との提携を進めている。
コロナ禍で販路拡大に成功 アフコロも期待できそう
常においしい食事をバリュー価格で提供しているマックは、店舗需要や持ち帰り需要、デリバリー需要などコロナ禍で多くの販路の拡大に成功した。今年で日本進出50周年。ますますファンを楽しませてくれそうだ。
(2021年11月27日公開記事)
文/編集・dメニューマネー編集部
画像・Наталия Кузина / stock.adobe.com(画像はイメージです)
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