保険

「もらい事故」だと保険は使えない?意外と役立つ「ある特約」とは

2022/01/31 08:15

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交通事故は激減したといわれた2021(令和2)年でも全国で約30万件も起きています。車どうしの事故で注意したいのが、自分に過失がない「もらい事故」のようなケースです。 加害者になった時のことを考えてクルマの保険に入っていても、自分に過失がなく、被害者になった時に困ったことが起きます。 過失ゼロだからこそ自分で話をするこ

交通事故は激減したといわれた2021(令和2)年でも全国で約30万件も起きています。車どうしの事故で注意したいのが、自分に過失がない「もらい事故」のようなケースです。

加害者になった時のことを考えてクルマの保険に入っていても、自分に過失がなく、被害者になった時に困ったことが起きます。

過失ゼロだからこそ自分で話をすることに

2018(平成30)年に起きた自動車どうしの事故37万件のうち約3分の1は「もらい事故」でした。「もらい事故」とは、一方に過失がない事故のことです。

自動車どうしの事故で自分の保険会社が交渉してくれるのは、自分の側にも過失があるとき。一方的に相手が悪い10対0の「もらい事故」の場合は、相手からの賠償を受けるだけの立場になるため、自分の保険会社は代行ができません。そのため被害者の自分が話し合うことになるのです。

治療を受けながら連絡や手続きをするのは大きな負担になります。また、相手側の保険会社としては目安に沿って治療の終わりを催促することもあります。自分の代理人がいないため、思ったような賠償金をもらえなかったり、納得のできなかったりすることもありえます。

相手が保険に入っているからこそ治療費は出ますが、自分の過失がゼロだからこそ保険会社に代行してもらえず、相談をしてもアドバイスにとどまります。

このような時に役立つのが「弁護士費用特約」です。

特約で弁護士に相談するメリットと注意点

弁護士に依頼すると、被害事故の示談までの話し合いや後遺障害の請求、賠償金のことも代行してくれます。賠償額も保険会社が使う基準とは違って「弁護士基準(裁判所基準)」になり、適正な請求でありながら額が大きくなることが多いのです。

弁護士費用特約は一般に、年2000円ほどの負担で費用の上限は300万円程度。この特約しか使わなければ保険の等級は下がらないので、翌年の保険料が上がることもありません。

ただし契約中の交通事故だけが対象で、特約を後からつけることはできない点に注意しましょう。

弁護士費用特約は「契約者本人と家族」が使えます。また、住宅保険に付いている場合もありますので契約内容をチェックしてみてください。

そもそも相手が保険に入っていないこともある

そもそも自動車の任意保険に入っている割合は75%ほどしかありません。4台に1台は入っていないわけです。自分が被害者になったとき、相手が保険に入っていなければ、加害者と直接話をしなければいけません。

個人どうしで直接話すと問題がなかなか解決しなかったり、感情的にもなったり、治療費の支払いが進まなかったりという恐れもあります。

そうした場合も弁護士に頼めば事故後の心配が少なくなるのではないでしょうか。

(2021年11月28日公開記事)

文/編集・dメニューマネー編集部

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