「終活」といえば、財産をどうするか、エンディングノートをいつ書くか、などが思い浮かぶでしょう。
しかし「子どもに迷惑をかけたくない」を優先するなら、今すぐすべきことは、「家」「空き家」「お墓」の片付けと準備です。
1「家」を片付けるときのポイント
自宅の私物は片付けたと思っても意外に物が減らないもの。コツは「月末まで」「クリスマスまで」など、具体的な日にちの目標を立てることです。
・暮らしやすい理想の環境を想像しながら片付ける
・貴重品や写真など大切な物を整理する
・介護費などのお金をどこから持ってくるかを決めておく
介護施設を調べて選ぶには時間も労力もかかりますので、見学をして施設選びをしておきましょう。どこから資金を持ってくるのかについても本人が決めておくのが一番です。
デジタル遺品になりそうなものも忘れずに
スマホやパソコンのデータなど、デジタル類の整理も忘れずにおこないましょう。ネット銀行の口座やオンラインショッピングの会員登録、SNSのアカウント情報など、登録先は意外に多いものです。
パスワードの管理にも役立ちますので一覧にまとめながら不要な契約先は解除しておきましょう。
2「お墓」の準備と「墓じまい」のポイント
葬儀社、霊園は見学できますので実際に見て比べてみてはいかがでしょうか。
葬儀社や葬儀形式についても前もって契約しておけばスムーズです。呼ぶ人たちの名簿も用意しておきましょう。全体を把握しておけば費用も分かり、資金も準備できます。
墓石や仏壇も予約できますので、種類を選んで資金の準備をしておきましょう。
また、お墓をたたむ「墓じまい」や供養先を移す「改葬」も必要に応じて検討しましょう。子ども世代に残してしまうと行政手続きや工事が必要なため、負担が非常に大きくなります。
3「空き家」の片づけのポイント
親族の空き家や土地も残っていませんか。どうにも手を付けられず放置しているのであれば片付けておくべき存在です。
不動産を売ろうと思ったら相続人の同意や代理人の手続きがいります。古い謄本もさかのぼって集めなくてはなりません。
なにより墓じまいと同じように、身内から反対されるかもしれません。自分たちの世代のうちに、できる限り対応を進めておくべきでしょう。
こんなに決めてしまうなんて縁起でもない、と考えるかもしれませんが、終活というタイミングだからこそ解決できる課題があります。負担を残さないという視点が大事だといえるでしょう。
(2021年11月29日公開記事)
文/編集・dメニューマネー編集部
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