株主優待でお馴染みの元棋士の桐谷広人さん。今後もずっと株主優待で生計を立てていくのかと思いきや、最近、株主優待の制度がない「米国株」の投資を始めたようだ。桐谷さんは株主優待以上の魅力を米国株に見出したのだろうか。
米国株デビューした3つの理由
桐谷さんはオンライン証券会社の「SBI証券」で口座を開き、すでに米国株を買ったらしい。そんな桐谷さんはSBI証券によるインタビューの中で、米国株投資を始めた理由を主に3つ口にしている。
1つ目の理由──米ドルの手持ちがあったこと
桐谷さんは、テレビ番組のロケでラスベガスを訪れ、カジノで見事500ドルを4,100ドルに増やした。しかし、増やした米ドルは使わずに放置していたという。この点が米国株投資を始めるきっかけの一つとなったという。
2つ目の理由──値上がり益も狙える
日本株と米国株では、株価の値上がりのパフォーマンスに大きな差が出ており、米国株のパフォーマンスは日本株を大きく上回っている。主要な株価指数である日経平均株価とS&P500の値上がり度合いを比べれば一目瞭然だ。
例えば、1982年11月を「100」として指数化すると、2021年4月時点では日経平均株価は364だが、S&P500は3,018まで上がっている。つまり、日経平均株価はこの間で3.6倍になったが、S&P500は30倍以上にもなっている。
3つ目の理由──配当利回りが高い
桐谷さんは、米国株には高配当株が多いことも魅力として挙げている。そして高配当なのに値上がりも期待できる銘柄もあり、色々な銘柄を探した結果、「一石二鳥みたいな嬉しい株もありました」とインタビューの中で語っている。
米国株デビューするなら「分散投資」という考え方を知っておこう
米国株投資を始めた桐谷さんのオススメ銘柄は、コカ・コーラ
では多くの人が桐谷さんを見習って、米国株投資を始めるべきなのだろうか。結論から言えば「始めるべき」とも「始めないべき」とも断言できない。アメリカの株式相場や米国経済が今後どうなるか、誰も100%確実なことを言うことはできないからだ。
それでも米国株投資を始めたい場合は、「分散投資」でリスク軽減をするという選択肢がある。分散投資とは、投資対象を分散させることで1つの投資対象の価値が大きく下落しても、資産全体としては損失を一定程度に抑えられるという手法だ。
世の中にはさまざまな投資対象がある。日本株、米国株、投資信託、不動産、債券、暗号通貨……。こうした投資対象を組み合わせれば、分散投資ができる。もちろん、米国株一本で勝負するのも個人の自由だが、常にリスクコントロールについては考えておきたい。
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
(2021年12月10日公開記事)
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