Googleで「初心者 個別株 投資信託」と検索すると「初心者には、個別株より投資信託がおすすめ」と主張するサイトが上位に並びます。たしかに、専門家に任せられる投資信託のほうが個別株よりリスクは低いかもしれませんが、個別株投資には、次のようなメリットや楽しみがあります。
理由1 株主優待がもらえる
投資信託にはない個別株投資の魅力が「株主優待」です。
株主優待を実施している銘柄は全体の36.5%(野村インベスター・リレーションズ、2020年10月)。食品やカタログギフトのほか、自社商品・サービスの優待などが人気です。
たとえば吉野家ホールディングス <9861>の優待は、500円のサービス券が4枚(2022年2月から)。2021年12月上旬現在、同社の株価は約2300円なので、23万円(100株)の投資で2000円の優待が年2回受けられます。
理由2 取引の経験値を積める
個別株投資では、銘柄や売買のタイミングを自分で決めるため、取引の経験を積めます。また個別の銘柄を持つことで、相場の情報に目が向くようになり、企業の発表などあらゆる情報が目に耳に入ってくるようになります。
その点、投資信託はプロに任せるため、そうした経験値は上がりませんし、どうしても個別株と比べると、情報に対する感度・アンテナは高くならないと言えそうです。
そうして投資家としてレベルアップすれば、投資で得られるリターンも大きくできるかもしれません。
理由3 大きなリターンが見込める
リスクが低いものはリターンも低くなりがちです。逆にリスクがある商品のほうが高いリターンが期待できます。
投資信託と株を比べると、投信のほうがリスクが一般に低いとされますから、その分、期待リターンも低くなります。
たとえば株式投資では、短期間で10倍以上に価格が急騰する「テンバガー」と呼ばれる銘柄があります。
投資信託にも、テンバガーが期待できる株に投資する商品もありますが、多くの銘柄に分散投資する投資信託では、その中の一つの価格が10倍になっても、全体のパフォーマンスが10倍にはなりません。
テンバガーのような大穴銘柄を探すことも、個別株投資の楽しみです。
まず少額から始めてみては?
個別株投資には、メリットや楽しみもある反面、リスクやデメリットもあります。しかし、投信にない楽しみがあることも事実です。
最近では、数百円から個別株(単元未満株)が買えるスマホアプリも増えました。それを利用して、まずは小遣い程度で個別株投資を始めるのもいいかもしれません。単元未満株では株主優待はもらえませんが、投資信託に比べれば、株式投資のことがよく分かるようになるでしょう。
投信か個別株か、どちらか一択である必要はないのです。投信も買いながら個別株にも投資してみてはいかがでしょうか。
文/編集・dメニューマネー編集部
(2021年12月10日公開記事)
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