とかく「お金を借りる」というハードルは高いものです。ローンは長期にわたって借金を返すことですから、誰しも抵抗があるでしょう。特に家や車など一括購入できない高価なものは、ローンで買うのが主流でした。低金利が定着している今は、ローンに対する考え方が変わってきています。特にお金持ちは現金払いよりローンを積極的に使っているようです。
「借金は少しでも早く返すべき」と言われるが……
ローンを組むということは、借金をするということ。借りているお金には利子が付くので、借りた金額以上のお金を返さなければいけません。
返済に時間がかかるほど利子が増えるので、住宅ローンの繰り上げ返済はよく推奨されています。
ただ近年は「金利」が下がっていることから、ローンに対する考え方が変わってきています。
例えば住宅ローン金利は1990年には一時8%を超えていましたが、2021年現在は約2.5%まで下がっています(民間金融機関の変動金利の場合)。
こうした中で、特にお金持ちの間では、手元にあるお金でやりくりをするよりも、低金利ならむしろお金を借りてそれを投資するという考えが出てきます。これは家や車を買うという消費行動だけでなく、投資についても同じことが言えます。
お金を借りて投資をしたほうが「理論上は」儲かる時代
ここでは米国株を例に挙げて、投資に対する平均リターンを見てみましょう。
米国の代表的な株価指数にS&P500に連動する商品に投資したときの1年間の平均リターンは11.4%と、住宅ローン金利の2.5%を大幅に上回っていました(マネックス証券調査)。
これは過去のデータをもとに算出したものであり、今後も同じリターンが得られると保証はありません。しかしこれだけ大きな差があれば「借金をして投資する」という人が出てくるのも納得できます。
不動産投資や起業などもそうですが、お金を借りてさらに大きなリターンを求めることはお金儲けの基本といえるでしょう。
投資をするために新たにお金を借りるのは気が引けるという場合も、今あるローンを急いで返済するのではなく投資に回す方法もあります。ローンの種類によっても金利は異なりますので、投資の期待リターンとよく比較してお金の置き場を決めると効率的に増やすことができるかもしれません。
文/編集・dメニューマネー編集部
(2021年12月10日公開記事)
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