脚や目など「身体のパーツに保険をかけた」というニュースを見聞きしたことはないでしょうか。特に海外のセレブではそういう事例は多く、クリスティアーノ・ロナウド選手は100億円以上かけたなどとと報じられています。
日本ではあまりなじみがないですが、身体のパーツに保険をかけるとは、どういうことなのでしょうか。また日本ではそういう保険はあるのでしょうか?
韓国では多数の事例
身体のパーツ保険が成立するには、「その部位が仕事をする上でなくてはならない」ことが必要です。
例えば、マライア・キャリーさんはパーツというか「声」に35億円の保険金がかかっているといいます。たしかに彼女の声が出なくなれば、それは大きな損害があることが誰でも分かります。
同様に声に保険をかけたアーティストは韓国にもいます。Rain(ピ)さんは、100億ウォン(約10億円)の声帯保険をかけたといわれていて、掛け金だけで1億ウォン(約1000万円)といいます。
韓国ではこうした事例が多数あり、初めてのケースは美脚で知られるイ・へヨンさん。デュオの後ソロでも活動した歌手であり俳優です。脚を怪我したら12億ウォンの保険金が出る契約だったそうです。
有名人にとって、自分の体が商売道具ですから、それに対して保険をかけるのです。ただ、本来の保険の目的以外にも広告宣伝の役割もあるでしょう。
体の部位にこれだけの金銭的な価値があるものだと保険会社が認めることで、世間に証明できるのです。
日本には身体のパーツ保険は存在しない?
残念ながら現時点で日本には、身体のパーツ保険はありません。身体のパーツに保険金をかける商品が、金融庁の認可を受けていないからです(保険は金融庁の認可を受けた商品しか販売できません)。
身体のパーツ保険の代わりになる商品
それでは、代わりになるようなものはないでしょうか。もし挙げるとしたら、ケガをした際の補償がある傷害保険でしょう。
傷害保険は、治療費の補てんになるもので、身体のパーツ保険とは目的が異なります。しかし体の部位に関わらず、ケガをして病院に行った際の入院、手術、通院に対して保険金を受け取れます。
身体のパーツ保険は、あらかじめ指定した部位が例えば、機能不全になった場合などに(人によって、それぞれ保険金の支払い要件が細かく定められています)稼ぐことができなくなるため、収入補償の役割があります。
日本で身体のパーツ保険が生まれるかも?
日本で世界で活躍するスターが増えてくると、日本の保険会社から身体のパーツ保険を作る会社が現れる可能性はあります。
たとえば大谷翔平選手であれば、身体のパーツに保険金をかける商品を引き受ける保険会社はあるかもしれません。ただそれも本人が保険を希望すればの話ですし、これまで日本の会社では事例がないので、時間はかかるでしょう。
文/編集・dメニューマネー編集部
(2021年12月17日公開記事)
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