ともに百貨店業界の老舗として有名な高島屋 <8233> と三越伊勢丹ホールディングス <3099> 。この季節ですとお世話になっている取引先にお歳暮を送るために利用した人も多いのではないでしょうか。私たちの身近にある高島屋と三越伊勢丹ですが、社員の年収が高いのはどちらなのでしょうか?
三越伊勢丹が100万円ほど高年収だが……
上場企業の高島屋と三越伊勢丹は、どちらも有価証券報告書に平均年収(賞与や基準外賃金を含んだ年間の平均給与)の記載があります。
最新の報告書によれば、その額は高島屋が686万円、三越伊勢丹が785万円。三越伊勢丹の方が100万円ほど高年収です。
ただし、三越伊勢丹に関してはホールディング経営を導入しており、持株会社と百貨店を運営する子会社の年収とは必ずしもイコールにはなりません。
それを加味して考えると、実際に百貨店を運営する社員も含めた年収はもう少し低く、高島屋とそれほど変わらない待遇と推測できます。
なお、百貨店業界全体で見ると両社とも高い位置を占めており、特に三越伊勢丹は阪急・阪神百貨店の持株会社であるエイチ・ツー・オー リテイリングの805万円に次ぐ高水準です。
社員の将来性は?
先行きの不安もささやかれる百貨店業界ですが、高島屋や三越伊勢丹の社員に将来性はあるのでしょうか。
両社ともコロナ禍や購買スタイルの変化などで業績は伸び悩んでおり、特に昨季は休業や入場制限の影響から赤字となっています。社員の年収も同様の傾向で、ここ5年間はほぼ横ばいといった様子。
高島屋 | 三越伊勢丹 | |
2017年 | 695万円 | 852万円 |
2018年 | 670万円 | 783万円 |
2019年 | 679万円 | 831万円 |
2020年 | 682万円 | 869万円 |
2021年 | 686万円 | 785万円 |
そんな中、両社とも百貨店事業以外に、EC、クレジットカードや保険などの金融事業、建装業、不動産業などに注力して収益源の分散を図る動きも見られます。
歴史ある百貨店というビジネスを展開する両社ですが、時代に合わせて変化できるかどうかが今後の業績や社員の年収を左右しそうです。
文/編集・dメニューマネー編集部
画像・yu_photo, Satoshi, picture cells / stock.adobe.com
(2021年12月17日公開記事)
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