美容師と理容師、年収が高いのはどっち?

2022/02/11 15:15

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似て非なる職業と言えば、「理容師」と「美容師」だ。取得しなければならない国家資格が異なり、求められるスキルにも違いがある。では「年収」面ではどの程度の違いがあるのか。もしくは両方の職業ともほぼ同じ給与水準なのか。調べてみた。 一括りにした場合の平均年収は311万円 理容師と美容師を一括りにした平均年収は、厚生労働省の「

似て非なる職業と言えば、「理容師」と「美容師」だ。取得しなければならない国家資格が異なり、求められるスキルにも違いがある。では「年収」面ではどの程度の違いがあるのか。もしくは両方の職業ともほぼ同じ給与水準なのか。調べてみた。

一括りにした場合の平均年収は311万円

理容師と美容師を一括りにした平均年収は、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」で集計されている。2019年版のデータによれば、平均月給は25万5,100円、平均年間ボーナスは5万2,800円で、平均年収は3,114,000円と算出できる。

しかし、この調査では理容師と美容師の給与が分けて集計されているわけではないため、2つの職業で比較はできない。そこで、求人情報の一括検索サービス「求人ボックス」が展開している「給料ナビ」のデータで比較してみる。

給料ナビでは、企業が出している求人情報から平均年収を算出しており、理容師と美容師の勤務実態に即した平均年収のデータとして使える。

求人情報によれば、「理容師」が368万円、「美容師」が321万円

給料ナビのデータによれば、理容師と美容師の平均年収は以下の通りだ。参考までに、アルバイト・パートと派遣社員の平均時給も紹介する。

職業 正社員 アルバイト・パート 派遣社員
理容師 平均年収368万円 平均時給998円 平均時給1,526円
美容師 平均年収321万円 平均時給979円 平均時給1,449円
(※出典:求人ボックス 給料ナビ)

正社員の平均年収を比較した結果、理容師は368万円、美容師は321万円で、美容師の方が47万円高い。アルバイト・パートと派遣社員の時給を比較しても、いずれも理容師の方が高い結果となっている。

より多く稼ぐチャンスがあるのは「美容師」

一方で「給与の幅」で見ると、理容師は平均年収が高めであるものの、突出して年収が高い人は少なく、逆に美容師は平均年収が低めであるものの、突出して年収が高い人も中にはいるようだ。

職業 平均年収の幅
理容師 262万〜524万円
美容師 311万〜1,064万円
(※出典:求人ボックス 給料ナビ)

美容師の場合は年収1,000万円を超える人もいるようで、給料ナビでは「勤務先や経験・求められるスキルによって大きな差があると見受けられる」と分析されている。

スキルに加えてタレント性もある美容師なら、かなり稼いでいる人もいそうだ。そういえば「カリスマ美容師」というフレーズはよく聞くが、「カリスマ理容師」という言葉はほとんど聞いたことがない。

試験の難易度はあまり差がない

結論を書くと、理容師の方が平均給与は高いが、高年収を稼ぐチャンスがあるかという視点では美容師に軍配が上がる。

ちなみに理容師試験の合格率と美容師試験の合格率は、理容師の方が高いこともあれば美容師の方が高いこともあり、そこまで試験の難易度は変わらない。ご参考までに。

文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部

(2021年12月19日公開記事)

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