テニスの大坂なおみ選手が公表して話題になった「うつ病」。コロナ禍で在宅時間が増えたこともあってか、患者数は増えているようです。うつ病になると、一般的に医療保険に入ることは難しくなると言われますが、本当に入る方法がないのでしょうか?
うつ病患者は増えている
うつ病患者を含む「気分障害」の患者数は、2011年には95.8万人でしたが、2017年には127.6万人に増えています。2020年の患者数はコロナ禍もあってこれ以上に増えていると考えられます。
うつ病になると医療保険に入れない理由
うつ病患者が医療保険に入れない理由は、たいてい長期の投薬治療を受けているからです。
医療保険に入るには、「過去5年以内の入院や手術」や「7日以上の投薬」といった告知事項に該当していないことが求められます。
告知事項とは、基本的に、保険会社がその事実を知った場合、契約を結ばない可能性があるような、契約者本人しか知らない事実のことです。上に挙げたような、過去の病歴や現在の健康状態などが含まれます。
これにあたることを知っていながら、事実と異なる報告をすると「告知義務違反」になります。
入れるかもしれない保険がある?
しかし、この告知事項が限られている医療保険もあります。「限定告知医療保険」といいます。
たとえばひまわり生命の商品には、告知項目が3つしかないものがあります。「今後3ヵ月以内に入院または手術の予定がある」「過去5年以内に医師の診察や検査、治療や投薬などを受けたことがある(がん、上皮内がん、肝硬変)」と、もう一つが「過去2年以内に病気や怪我で入院や手術を受けたことがある」です。
うつ病患者の多くは入院しておらず、薬の処方のみになるため、こちらの告知項目に該当しないため、保険に入れます(過去2年以内に入院をしたうつ病患者は対象外)。
限定告知医療保険のデメリットとは?
限定告知医療保険は契約のハードルが低いものの、デメリットとして通常の医療保険よりも保険料が高いことがあります。
40歳の女性で比べると、入院給付金日額5,000円プラン(期間・払込:終身)に先進医療特約を付帯したプランでは、他の医療保険では保険料が1,652円のところ、上で触れたひまわり生命の限定告知医療保険では、3,610円になりました。保険料は2倍以上です。
年齢によって保険料は変わりますが、それだけ保険会社としてはリスクが高い契約と判断しているのです。
文/編集・dメニューマネー編集部
(2021年12月19日公開記事)
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