撮り鉄対策に苦戦したり、駆け込み乗車を注意したり……。何かと苦労が絶えないイメージの駅員だが、実際の給料はいくらぐらいかご存じだろうか。厚生労働省の調査結果や鉄道会社が公表している平均年収を紹介していこう。
電車運転士と電車車掌の場合はいくらぐらい?
「駅員」という場合、一般的には鉄道駅で働く従業員のことを指す。駅で働く鉄道会社の従業員には、電車運転士という国家資格を持った人もいれば、車掌を務めている人、事務を担当している人、案内係をしている人もいる。
厚生労働省は2019年の「賃金構造基本統計調査」において、「電車運転士」と「電車車掌」の平均年収を公表しているので、その数字をまず紹介しよう。
電車運転士と電車車掌の平均年収 | |||
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職業 | 平均月給 | 平均ボーナス | 平均年収 |
電車運転士 | 38万9,700円 | 151万1,600円 | 618万8,000円 |
電車車掌 | 35万1,200円 | 150万6,400円 | 572万800円 |
電車運転士は6,188,000円、電車車掌は5,720,800円となっている。この2つの職種は国家資格や一定の経験年数が求められることもあり、駅で働く事務職や案内係の人よりは平均年収が高いと考えるのが妥当だろう。
主な鉄道会社の平均年収は?
主な鉄道会社の平均年収も紹介しよう。JRからはJR東日本<9020>とJR西日本<9021>、私鉄からは東京急行電鉄(東急電鉄)<9005>と東京地下鉄(東京メトロ)をピックアップする。
主要な鉄道会社の平均年収の比較 | ||
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鉄道会社 | 平均年収 | |
JR東日本 | 673万5,577円 | |
JR西日本 | 611万7,379円 | |
東京急行電鉄 | 762万7,305円 | |
東京地下鉄 |
720万2,535円 |
日本を代表するJR・私鉄であることもあり、日本の平均年収(433万円/2020年)よりもかなり高めとなっている。
職種別の平均年収までは公表されていないが、各鉄道会社で電車運転士や電車車掌として働いている人は、各社の平均よりも高い年収であるケースが多そうだ。
思っていたより高かった?低かった?
駅員という職業は、公共交通である鉄道の安全運行においては無くてはならないものだ。そんな駅員の平均年収、あなたが思っていたよりも高かっただろうか、安かっただろうか。
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
画像・maroke / stock.adobe.com(画像はイメージです)
(2021年12月18日公開記事)
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