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住宅ローンが返済できない──何か救済措置はないのか?

2022/02/12 08:15

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コロナ禍で減収やリストラに遭い、住宅ローンの返済に苦しむ人が急増しています。2021年9月にテレビ朝日が住宅ローンの返済に行き詰る人が8万人を超えたと報じました。住宅ローンの返済が難しくなったとき、どんな対応策があるのでしょうか? 住宅ローンを返済できないときの対応策 住宅ローンの返済を滞納すると、最終的には自宅が強制

コロナ禍で減収やリストラに遭い、住宅ローンの返済に苦しむ人が急増しています。2021年9月にテレビ朝日が住宅ローンの返済に行き詰る人が8万人を超えたと報じました。住宅ローンの返済が難しくなったとき、どんな対応策があるのでしょうか?

住宅ローンを返済できないときの対応策

住宅ローンの返済を滞納すると、最終的には自宅が強制的に競売にかけられるリスクがあります。そうなる前に手立てを講じましょう。

銀行に相談する

無断で返済を滞納すると、銀行側も厳しい態度に出ます。まずは、住宅ローンを借りている銀行に、住宅ローンの返済が難しいことを正直に相談してください。コロナ禍による減収など、返済が難しくなった理由も含めて誠実に相談する姿勢が大切です。

滞納する前に相談すれば、返済期間の延長や猶予が一時的に認められる可能性が生まれます。

国の支援策を活用する

コロナの影響で収入が減少し生活に困窮する人に向けて、政府は支援策を用意しています。要件を満たせば生活費の貸与を受けられる「緊急小口資金・総合支援資金制度」や、低所得の子育て世帯に給付金を支給する「低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金」の活用を検討しましょう。

自宅を売却する

銀行が条件調整に応じてくれない場合、自宅の売却を検討するのも一つです。住宅ローンの残債よりも高値で売却できれば、改めて住宅ローンを組んで別の住宅を購入することもできます。

現在の住宅に住み続けたい場合、リースバック方式で売却する手段があります。リースバック方式とは、自宅を不動産会社等の第三者に売却し、第三者から自宅を借りるという形で、家賃を払いながら住み続ける方法です。

任意売却をする

すでに住宅ローンの返済を滞納している場合、任意売却という選択肢もあります。任意売却とは、銀行の合意を得て自宅を売却すること。競売とは異なり、市場価格で売却できる、プライバシーが守られるなどがメリットです。

債務整理をする

住宅ローン以外にも複数のローンがあるときは、自己破産をはじめとした法的整理が必要です。法的整理をする場合、「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」を活用すれば、自宅を残せる可能性が生まれます。

弁護士等の手続き支援を無料で受けられるほか、信用情報に債務整理の事実が登録されないといったメリットもあります。

住宅ローンが払えないときは早めの行動を

無断で住宅ローンを滞納すると、一括返済を求められ、自宅が競売にかけられるリスクが生じます。競売にかけられると、裁判所やインターネットで公告されるため、競売物件となったことが親族や近隣住民にも知れ渡ってしまうことになりかねません。

住宅ローンが払えないときは早めに行動を起こし、銀行や政府の窓口に相談しましょう。

文・木崎涼(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

(2021年12月22日公開記事)

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