マクドナルド <2702> で「ポテトショック」が発生した。物流の問題で、12月24〜30日にかけてMとLサイズは販売休止に。店頭販売はSサイズのみに。そんな中、ふと考えた。Sサイズのポテトって、原価はいくらなのか。実際の原価は非公表だが、自分でつくる場合はいくらかかるのか調べてみた。
マックフライポテトのSサイズを分析
マクドナルドの公式サイトによれば、マックフライポテトのSサイズの製品重量などは以下の通りとなっている。
マックフライポテトのSサイズの製品重量など | ||
---|---|---|
製品重量 | 74.0g | |
脂質 | 11.3g | |
食塩相当量 | 0.5g |
じゃがいもには脂質があまり含まれていないため、上記の表の「脂質11.3グラム」はほぼ揚げ油に由来するものと考えることとする。「食塩相当量0.5グラム」とあるのは、揚げたあとに振りかける塩によるものだろう。
そして、脂質11.3グラムと食塩相当量0.5グラムを製品重量の74.0グラムから差し引くと、62.2グラムとなる。この数字がじゃがいもの重量を示すという前提で考えてみよう。
自分でつくる場合の原材料費は?
チラシ情報を無料閲覧サイト「トクバイ」でじゃがいもの価格をチェックしたところ、じゃがいも1グラム当たりの価格は0.3円前後のケースが多く、揚げ油の場合も1グラム当たり0.3円前後の商品が多かった。食塩は1グラム当たり0.2円程度だ。
こうした1グラム当たりの価格をもとに、マクドナルドのフライポテトのSサイズを自分でつくる場合の原材料費を計算すると、以下の通りとなる。
Sサイズを自分でつくる場合の原材料費 | |||
---|---|---|---|
原材料 | 重量 | 1g当たりの価格 | 原材料費 |
じゃがいも | 62.2g | 0.3円 | 18.66円 |
揚げ油 | 11.3g | 0.3円 | 3.39円 |
食塩 | 0.5g | 0.2円 | 0.1円 |
合計 | 22.15円 |
マックフライポテトのSを自分でつくる場合の原材料費は、22.15円程度という結果が出た。この金額をマックフライポテトのSサイズの価格と比べてみよう。
マックフライポテトのSサイズの価格 | 150円 |
自分でつくる場合の原材料費 | 22.15円 |
原材料費だけなら6分の1以下で済むが……
実際には、ポテトを揚げるためのガス代なども多少かかるが、純粋な原材料費だけで比べてみると、Sサイズのマックポテトをつくるのには、販売価格の6分の1程度の原材料費で済むことが分かった。
ではこうしたことが判明したとして、あなたはSサイズのマックフライポテトを購入するのをやめるだろうか。恐らく、多くの人がやめないのではないか。
自分で料理しようとすると、買い物に行き、じゃがいもを切り、揚げたあとに使った鍋を洗い……とさまざまな手間が発生する。こうした手間やかかる時間を考慮するなら、Sサイズの150円という価格はかなり安く感じるのではないだろうか。あなたはどう感じる?
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部
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