資産としての「クルマ」自動車投資のススメ【連載・第1回】

2022/03/12 20:00

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「ぜいたくな消費物」ととらえられがちなクルマ。いわゆる資産運用(投資)とは切り離して考えている人が多いでしょうが、クルマは「資産」の一部です。お得に乗るためには、クルマを投資対象とみなす自動車投資(カーインベストメント)の視点が重要です。 クルマは消費物?……資産です クルマは根本的には株式投資や不動産投資と同じです。

「ぜいたくな消費物」ととらえられがちなクルマ。いわゆる資産運用(投資)とは切り離して考えている人が多いでしょうが、クルマは「資産」の一部です。お得に乗るためには、クルマを投資対象とみなす自動車投資(カーインベストメント)の視点が重要です。

クルマは消費物?……資産です

クルマは根本的には株式投資や不動産投資と同じです。買値より高く売ればキャピタルゲイン(値上がり益)が出ますし、貸し出せばインカムゲインを得られます。借入(レバレッジ)を使って買うこともできます。減価償却をうまく活用して節税もできます。

そうはいっても、なかなか感覚的にしっくりこない人が多いと思います。次の画像を見てください。企業がお金を管理するためのお馴染みのフレームワークである「P/L」と「B/S」 を個人に置き換えたものです。

PLとBS
(画像=ZUU online)

今回注目して欲しいのは、「B/S」の左側の資産です。現金、有価証券、保険、不動産が資産に並ぶのは異論ないでしょう。

しかし、そのほかにも「売却時に現金に替えることができるもの」であれば、本来は資産と呼んで差し支えないはずです。上記画像では、クルマや絵画、時計、宝飾品などを挙げています。

「売却しても二束三文にしかならないもの」は資産と呼べませんが、クルマなら少なくとも数十万円、高いものですと1,000万円以上にもなります。「資産」と呼ぶには十分な金額でしょう。極端な話、99%の人には価値がないものでも、1%の人(いわゆるマニア)には需要があって、中古市場(セカンダリーマーケット)がしっかりと機能していれば、基本的には何でも資産として扱うことが可能です。

本来は株式投資や不動産投資と同じ感覚で扱えるもの

クルマは株式投資や不動産投資と違って、自家用車として「自分で使う」ことができますし、むしろそのように使う人が大半でしょう。しかし、先ほど述べたように考えれば、本来は株式投資や不動産投資と同じ感覚で扱えるものということに気がつくはずです。極論、クルマを購入し、1キロも走らせずに売却しても、それ自体はまったく問題ありません。

実際、値上がり目的で高級車を買い、ガレージのなかで眠らせて値上がりを待っている富裕層はたくさんいます。そのほかにも、クルマを資産と捉え、投資目線を持つことで、

・3,000万円のフェラーリを300万円で買う
・テスラを買って、それを貸し出して利回り10%を得る
・ベンツSクラスに乗りながら上手に節税する
・キャンピングカー投資を始めて、自分でもキャンプを楽しみながら、運用益を狙う

こうしたことを実現できる可能性があります。詳細は今後の連載記事で紹介していきたいと思います。

クルマは金食い虫であり、負債であるのか?

日本でもベストセラーとなったビジネス書『金持ち父さん貧乏父さん』(筑摩書房、ロバート・キヨサキ著)では、資産と負債について、以下のように説明しています。

資産とは、あなたのポケットにお金を入れてくれるもの
負債とは、あなたのポケットからお金を奪っていくもの

クルマは購入費がかかりますし、走らせるためにはガソリン代がかかります。税金や車検代、駐車場代もかかりますので、「クルマは金食い虫であり、負債である」という見方は間違いではありません。

この連載は、その事実をひっくり返そうというものではありません。

しかし、考え方によっては、あなたのポケットにお金を入れてくれる資産にもなり得えます。また、「クルマが好き」「できることなら高いクルマ、かっこいいクルマに乗りたい」と思っている人にとっては、人生の満足度を上げながら、経済的に豊かになれる可能性があります。一緒に自動車投資(カーインベストメント)の視点を深めましょう。

文・菅野陽平(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

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(2022年1月10日公開記事)